緊デジXMDF制作ガイドラインを参考に、フィックス型の電子書籍を試作してみた
6月5日、パブリッシングリンクが公募する「コンテンツ緊急電子化事業」において、電子書籍制作を発注する制作会社募集説明会が講談社の講堂で行われました。
1社2名までの制限つきで500人が収容人数という会場はこんな盛況ぶり。
Ustの中継もアーカイブされているので時間のある方はどうぞ
この説明会
- この事業で求められる電子書籍の品質はフィックス型、リフロー型でどういうレベルなのだろう?
- また、その品質確保に伴う手間はどのくらいだろう?
この辺の情報が説明してもらえると助かると思っていたのですが、採用フォーマットの制作ツールを保有しているメーカーさんのプレゼン、制作会社向けならもっと突っ込んだ内容で良かったのではと思ってます。
この事業については、DTPと印刷を請けてる会社が電子化をやれば一番コストが掛からないだろうという考え方があるようなのですけど、公募選択基準 としては以下のような記載が
■緊デジ事業における制作依頼の条件
- 制作管理システムによって、制作進行管理を行うこと。東北での制作作業に極力努めること。
■公募社数
- 現在、数百社の応募が予想されます。制作差配や品質管理のために、 東北地域の制作会社へ配慮しつつ、できるだけ少数の制作会社に お願いする方向で検討しています。
■公募選択基準
- 制作を国内で行うこと。
- 東北での制作計画が高いこと。
- 見積もりがパブリッシングリンクが定める「制作金額上限金額(非公開)」以内であること。
- 試作品が納期以内に到着すること。
- 試作品が仕様の通り制作されていること。
- これまでの制作実績があること。
- 見積もり金額が安価であること。
- 総合的に見て制作依頼することに合理性が高いこと
実績がある会社で出来るだけ少数の制作会社に発注するなら、現在制作請負をされている会社さんが断然有利なはず。
ただ、この事業の難しいところは、東北に条件にマッチする会社がどの程度あるのかが多分まだ良く分からず、6万点もの作品を1年で電子化しようとした場合に経験ない会社でも委託先として確保しないと今度は事業の成果のほうで問題出てくる可能性があるという事。
実績優先だとするとePubのファイル形式しか制作経験のないウチとしては、そもそも応募する?というところから考えなければいけません。
そもそも、応募にあたっては緊デジ仕様のXMDFを作成するのにどの程度の手間が掛かるか分からなければ見積りも出せないので、社内でXMDFのフィックス型とリフロー型のテスト作成も必要で、こちらに張ったのは、オルタナブロガー永井さんに許諾をいただいた上で、著書「戦略プロフェッショナルの心得」をフィックス型XMDFで制作した様子
この他にもリフロー型の実験も実際にやってみて「緊デジ事業 出版社向け電子書籍制作料金」で開示されている数字を眺めながら、
資料ダウンロード(2012年5月8日 出版社説明会配布分)
11日~18日の申し込み期間までに、様々な角度から検討を重ねているところで、来週は悩ましい一週間になりそうです。