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長万部町は「まんべくんツイッター」再開を許可していないと主張しているが、最初の問題発生時点で同役場が定めた「商標使用不許可通知書」を出していればこんな問題起きなかった?

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J-CASTニュースがまんべくんツイッター再開について無断で再開 長万部町「許可していない」って記事配信してますね。

長万部町役場のホームページには2011年11月2日時点で『「まんべくん」の活動再開について』というタイトルで以下のような告知がされています。

活動再開の方法
 商標「まんべくん」の使用及びキャラクターの着ぐるみ使用については、申請のある町内の事業者や団体への許可を開始することといたします。
 なお、町外の方々の利用やツイッターについては、現段階では実施を見合わせすることといたします。

今回のツイッター再開について長万部町役場はJ-CASTニュースの取材に対して

 「長万部町としてはツイッター再開を許可していません。地元の有志の人たちから『再開を許可してほしい』という意見が出ていますが、時期尚早だと思っています。また現在まんべくんの運営を以前とは別の団体で引き受けてもらえないか交渉している段階です。ツイッターに対して、特に町として何か対応策を取る予定はありません」

このように返事をしているようです。

仕事柄最近はサイト制作・運用の他、ソーシャルメディアの運用についても我々のような制作会社も企業担当の方と共同で運用にあたるケースも増えている現在、多くの方がすでにTwitterなどで触れていますが、町の公式キャラクターのアカウントの運用を町役場が掌握できていないというのはやはり問題ありだと思います。

ただ商標登録までしているキャラクターが登録者自身コントロール不能という状態が他の事例で発生するとはおもえず、非常にレアなケースであろうとは思いますが、その管理の点でこういう規約があるのに?と思ったのでちょつと書いときます。

長万部町役場のホームページにはこういう記載があり

「まんべくん」の商標使用等に関する要綱(PDF 87KB)という書類も配布されています。

使用許可基準として、商標の使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、町長はこれを許可しないこととし、商標使用不許可通知書を交付するものとするとの記載があり、以下のような項目が列挙されています。

  1. 町の信用・品位を傷つけ、または正しい理解の妨げとなるおそれがある場合
  2. 特定の政治、思想、宗教を支援し、または支援しているような誤解を与えるおそれがある場合
  3. 特定の個人又は団体の売名に利用されるおそれがある場合
  4. 不当な利益を得るために利用されるおそれがある場合
  5. 商工観光関連事業を推進する上で支障となるおそれがある場合
  6. 宗教的行事、宗教的活動、政治活動等に使用する場合
  7. 法令や公序良俗に反するおそれがある場合
  8. 品質、性能等に関し公的機関の認定等が必要な製品等について、当該認定等が得られていない場合
  9. 商品の販売ルート、景品の頒布先、広報宣伝等の実施先等が明らかでない場合
  10. 使用目的が明らかでない場合
  11. 本件商標の使用によって誤認または混同を生じさせるおそれがあると認めるとき。
  12. 本件商標のイメージを損なうおそれがあると認めるとき。
  13. その他本件商標の使用が適当でないと認めるとき。

    また期間の指定としてこんな記載も

    (使用許可の期間)
    第6条本件商標の使用許可の期間は、使用を許可した日から起算して1年間と
    する。
    2 使用許可の期間満了後において、引き続き本件商標を使用するときは、改め
    て前条の許可を受けなければならない。

    無断再開と報じられていますが、「まんべくん」の商標使用の範囲としてツイッターアカウントが含め考えた場合、前回の問題が起きた時点で、一旦商標使用不許可通知書を出しておけば話しがスッキリしていた部分はあるでしょうね。

    現在まんべくんの運営を以前とは別の団体で引き受けてもらえないか交渉している段階とも報じられていますので、今回の無断再開が本当で町役場側も対応に苦慮しているならこういった契約条項に照らして交渉なり必要な手を打っていくのが妥当な選択なのではないでしょうか。

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