内部告発者は訴えられる覚悟が必要?渦中のオリンパスがウッドフォード氏に法的措置も検討
北海道の会社で起きた食品偽装事件を題材として取り上げた番組をNHKが放映していたのを数年前に見ました。
この番組で一番印象的だったのは、内部告発をした人に番組の最後でインタビューしていて、もし似たような場面に出会ったら告発するか?という質問に、その方は内部告発なんてしなければ良かった…という方向性の返事をされていたのがとても印象的だったのを覚えています。
関西で起きた牛肉偽装事件でも告発した倉庫会社が営業停止命令をうけて経営危機に陥った例や、冒頭紹介した事件でもその当事者は内部告発なんてしないほうが良かったという感想をテレビで発してしまう背景にはやはり相当に辛い経験をされたんだろうと思います。
世の中で○○偽装事件なるものが連続した時期、日本では企業の中で不正行為などがあった場合、特別にその報告を行えるような仕組みを取り入れた会社が数多く存在すると思うのですが、
ここ最近ニュースを賑わせているオリンパスの問題についても、昨日の読売の報道ではウッドフォード氏が内部情報を外部に漏らしたとして法的措置を検討する考えも明らかにとされていたりします。
内部告発をテーマにしたドラマや映画などでも、個人と会社が戦った場合、かなり個人が苦戦を強いられるケースが多く告発した側のハッピーエンドで終わらない結末のモノもけっこうあり、
内部告発制度ってのはそれを受け取った側に被害が及ばない場面では機能するけど、そうじゃない場合には内部情報の漏洩とかで悪者にされて終わりって可能性も秘めているってことで、制度自体を適切に機能させようと思ったらほんと難しい話なんだろうな、、と
今回のオリンパスのような事件でさえ、こういう告発の話になるんですから、話しの種類は違いますけど九州電力のやらせ問題に絡んだところとか、自浄作用を期待しても無駄で、それなりの強制力を伴ったことをしないと無理な部分もあるんだろうな…と思ったりしたのでした。