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高卒は原発作業を受け入れなければならない義務だと感じなくちゃいけないの?

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人間向き不向きがあるし、出来る事、出来ない事もある。そこにある仕事と自分の能力がミスマッチすることは普通にある。はたまた自分が進んだ音響エンジニア、テレビ、音楽業界では、20数年前は無給でもいいから入り込んで…なんとか使える奴だと認めてもらい、そこからやっとお金がもらえるという、生活と賃金のバランスはまったく考慮されない業界に居たこともあり、わたしの仕事への感覚と給与の感覚というのは日本で終身雇用とかそういう方面で生活している人とはまったく話しがかみ合わない(苦笑)

確か手塚治虫氏はアニメの制作でスタッフに過酷な労働を強いる制作環境を作ってしまった…というような事で数々の功績あれど、この側面においては批判されているような話しを見聞きした覚えがありますが(手塚治虫についてのwikipediaの記述はこちら)自分もお声が掛かってなんぼ…という仕事をしてしまったために、自分に来た仕事を断るということがまず出来ません。

この仕事の仕方、こういう大学出たから報われて当然、こういう業務経歴があるからこういう待遇があって当たり前…というのとは対極で、自分のやってきたことにもっと自信持てよ!という話しもあったりはするのですが、独立自営でやはり自分が倒れたらどう食べていく?というセーフティーネット無しの綱渡り生活においてはこういう選択してしまうのは根っからの貧乏性の悲しいところ。

仕事の報酬金額についても、まず自分に直接オーダーがあったかどうかが最重要で、そこに自分なりの工夫を認めてくれるのかが仕事に燃えるかどうかのファクターであり、儲かるかどうかは2の次なのはほんと会社経営の観点からするとまずいので、仕事の種類によっては頭使った時間の報酬もいただけるよう交渉することもだんだんと増やすように気をつけていますけど、この辺の採算度外視はバブル世代の特徴丸出しだったりしますかね…という事で、ここまでは金にウルサイとか何かと契約を持ち出すタイプが苦手という話しでこっから先は逆パターンをご紹介、

そんな私でも最近ひどいと思うのは、仕事を依頼する側も予算を守ることやコストダウンが大事なのはわかりますけど、それ依頼先の人間の時間当たりの稼ぎに換算したら幾らになる?という劣悪なものもあったりします。

まあアイデアとか形のない物にお金を払わないのが日本人と言われて相当な年月が経過しているので、自分が生きてる間にここが激変するとは思ってませんけど、対価を払わずに仕事上の役立つ話しを聞かせて欲しいとか相談のってくれ…という人が居る訳ですから、当然の事ながら身体上のリスクを伴う仕事をしていても決して高額な報酬を得ていない人たちも居る訳です。

原発作業員の給与金額については色々な情報が流れていて本当はどうなのかイマイチ分からないですけど、最初話題になった1日40万という高給はどうも末端が受け取るのとは違うようだぞ…という雲行きと共に、組織の上のほうに居る人間は、安全なところで高給もらっているのに…という話しの展開になるのは当然かと

オルタナのほうでも話題になってましたが、

1日40万というネタを掲載した記事はこちら

月収は20万円ほどで、サラリーマンの平均29万円より低いとか、

普段は時給2000円、今度ばかりは会社も2万くらいは日当払ってくれるようだが、もっと低い金額で働いている作業員も大勢いると書いたのは緊急復刊したFOCUS

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はたまた、↓真偽の程は定かではないですけれど、こんな書き込みもあったりしつつ

東京電力の下請け8次請けで原発作業している

給与金額が話題にはなっていますが、緊急復刊したFOCUSを読んでちょっとショックだったのは、浴びた放射線の量が一定量を超えるとお払い箱で、最近は不景気で仕事もなかったのでもっと稼ぎたいのですが…というコメントが紹介されていたこと。

冒頭に書いたように「仕事」と名がつけば何でも出来るか…というと向き不向きはあるし、ただただ金のために働いているんじゃないとは言いつつも、生活のためにはお金を稼がなくてはいけない現実の狭間で多くの人が葛藤しながら社会人生活を送っているのだと思うのですが、以前にも紹介した書籍に書かれていたことをふと思い出しました。

100年前のロンドンの貧民街の様子を記録した書籍「どん底の人びと」では、その当時提出された15歳以下の子供の労働を禁ずる法案に対し、反対が51万4千で賛成が53万5千というかなりギリギリの結果で、そこには子供の稼ぎ無しで大人給料だけでは食べていけない労働者がそれだけ居たことを表していると記されています。

こう考えると、やはりこういう仕事は嫌だとか、選択できることがどれだけ幸せなのか…という事を痛感する訳です(そのえり好みが良いか悪いか、個人的に納得できない事の場合もありますけど)

原発作業員の給与金額についてはきっと調べていくと、この状況でピンハネするなら作業員に支払ってやれよ…とかそういう話しで批判を浴びる会社が出てくるのかな?とも思いますが、まずは労働者側が選択できる状況なのかのほうが重要な気がしてきました。

そういう意味で、大学を出ていない自分としてはウォールストリートジャーナルの記事がなぜ学歴から書き始まるのか…に違和感を感じつつ何回かこの記事を読み返してみるのでした。

男性は高卒で、月給は多田さんと同程度。男性によると、要請は拒否することもできると言われた。だが、受け入れなければならない義務だと感じたという。他人のために自らの命を犠牲にした第二次大戦中の神風特攻隊を思い出したのだという。

 要請を受けたら「行きます」と言うしかない、心は落ち着いてる、と男性は述べた。

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