日本コカ・コーラ「情報公開を義務づけられた内容以上の質問には答えられない」ってなんて強気な…
世界レベルでの食料調達という観点で考えると遺伝子組み換え食品を拒絶することはすでに困難になっているのだろうと思います。
日本においては食べ残しだったり廃棄している食料が相当な量になっていてその問題が指摘されることもありますが、別な国では食糧危機に瀕しているところもあるわけでそういった国々にも食料を行き渡らせるという点においては、遺伝子組み換え食品を使いながら安価・大量に生産できる方策を見つけていく必要に迫られている背景があることも自覚する必要があると思います。
個人的には食べたくない人が選択できる仕組みが欲しいとは思うのですけど、毎日新聞にこんな記事がありまして、今回取り上げておきたいと思ったのは、日本コカ・コーラのこのコメント内容です
記事本文にもあるようにメーカーとしては変に騒がれないためにも余計な事は公表したくないだろうな…とは思います。
飲料メーカー大手が、清涼飲料水の甘味料として、遺伝子組み換えしたものが混ざった「不分別」トウモロコシが原料の「異性化糖」を使っていることが毎日新聞の調べで分かった。異性化糖は遺伝子組み換えの表示義務がなく、消費者の抵抗感もあるため、積極的には公表されていない。
ただ、飲料各社に制度上の落ち度はなく国も安全性認めてはいますが、消費者にとっては選択の機会を奪われている事には変わりなく、これに対して日本コカ・コーラの
「情報公開を義務づけられた内容以上の質問には答えられない」と回答した。
↑このコメント、紙面を読むであろう消費者をもう少し意識してコメント出しようなかったのかな?と思うのです。
ちなみにイギリス・コカ・コーラ株式会社は2004年にこんな内容でイグ・ノーベル賞を受賞してたりします…
テムズ川の液体を、予防的な理由から消費者が入手できなくなった透明な形態の水「ダサニ」に変換する先端技術に対して。
ダサニはコカ・コーラ社が世界的に展開するミネラルウォーターのブランド。イギリスでは2004年1月に発売されたが、「インデペンデント」紙が3月に、イギリス製ダサニはロンドン南東部のシドカップの工場で水道水から作られていることを暴露。工場ではNASAも使用する逆浸透膜の技術を使った浄化システムで「ピュアな」水を作っていると主張したが、通常「ミネラルウォーター」という言葉から泉水から湧き出る「天然」の水を期待して買っていた消費者は「水道水に高い金を払っていた」と激昂した。さらに政府当局はイギリス製ダサニに発癌性物質である臭素酸塩が含まれており大量に飲めば危険と指摘、コカ・コーラ社は市場から製品を回収しダサニ・ブランドはイギリスから撤退した。さらに水の純化の過程で硬水的味付けのために塩化カルシウムなどを混ぜていた事も判明、ダサニ・ブランドの欧州展開は打撃を受けた。
遺伝子組み換え食品については、入っているのが判らないって話でしたけど、こちらは逆に添加物「ゼロ」の表示が単なる宣伝文句な場合もあるってお話も紹介しておきます。
人それぞれに受け取り方は違うと思うのですが、保存料を使っていないとしても同様の効果を得るためにpH調整剤を使った場合、保存料の約10倍の量が使われているんだと言われてしまうとやはり消費者に誤解を招く行為と言われてもしょうがない面があるのではと思うのでした。