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ブロガーイベントに最近まともな企業は手を出さなくなってきていると言うけれど、そんな時に考えてみたい一手

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「ウェブはバカと暇人のもの」の中川淳一郎氏いわく一般人ブロガーを集めたブロガーイベントに、最近まともな企業は手を出さなくなってきているって指摘がされていて、自分も一昨日はこんなポストもしていたのですけど

バイラルマーケ…どうも自分から広告プランとしてお勧めするのは躊躇してしまうこの心持はなんだろう(苦笑)

ここ数日なぜかブロガーイベント開催について相談を受けたり、ここに来てブロガーイベントを主催した会社さん複数とお話する機会があり、自分でもちょっと思ったことを書いておきたいと思います。

まず中川氏の記事にあるこの指摘

例えばコスメやファッション関係のブロガーイベントで「高感度でお洒落好き、日頃から自分磨きを心がけている女性100人に集まってもらいました」と唱っても、ふたを開けたらスタイリッシュとはほど遠い外見の女性たちだったりする。さらにネットに熱心に書き込む人は、「懸賞マニア的側面のある暇人」や「単に時間があるから行っている」というだけの人も多い。その商品に対する思い入れが高いわけでもないのに、企業が思い描く商品のイメージがそれで伝わるのか、ということです。

↑この辺の考え方は、代理店が適切な媒体を選ぶという観点では当然の流れなのですが、一般消費者でもあるブロガーを呼んでという前提で、そこに参加してくれた人たちを企業の側が”スタイリッシュとはほど遠い外見の女性たちだったり”という理由でブロガーイベントを開催したのが失敗って判断した一因と考えてるとすると凄く傲慢な感じがします(単純に思ったほどの口コミ効果がなかったという話なんだとは思いますけど)

企業の広報、宣伝担当の方々の中にはやはり自分たちがどういう施策を講じてきたかが明確に記しをして残ることが重要な場合もあり、そういう方々にとってはブロガーイベントは上に報告をあげるという観点では担当者の成果をアピールしやすい方策だというのが実施した会社さんから受けた印象としてありまして、

まあ、こちらの記事で書かれている超大手企業がこれまでやってきたマス広告と比較して実際のところバイラルマーケティングが成り立っていないという指摘は、その規模の企業宣伝担当からみたらごもっともな指摘かと思うのですが

通販サイトの改善相談、新しいWebサービスを開始するにあたっての企画相談など当該サービスのターゲットユーザがそのサイトやサービスに関してどのような感想を持つのか?をちゃんと調査しているケースは残念ながら少なく、この手の打ち合わせ現場ではあくまで企業側が考える自分たちに都合の良い解釈で会議が進行することが多く、その自己都合優先の行き着く先は結局目算とは違った結果しか待っていない訳です。

一声掛ければ記者の人たちが集まってくれるような影響力のある会社さんではなく、普段はあまりマス広告とは縁がないという会社さんに検討してみて欲しいのですが、ブロガーイベントの開催はほんと諸刃の剣ですから「イベント開催=ばら色の展開」というような無茶な事をわたしも言う気はありません。ただ100数十万程度の予算をブロガーイベント開催に割く広告予算があるのであれば、第3者的な立場の人間、もしくは一般ユーザ視点で(そのサービスや商品に関心をもってくれそうな属性をもっているブロガーという前提において)自分たちのサービスがどのような印象を持ってもらえるのか、準備したリリース資料がどういう形でブログ記事になるのか?という事象を、この金額で担当者が知る事が出来る、もしくは会社トップにこういう受け止め方をされていますという報告が上げられるという点においては、十分利用価値があると思うのです。

まともな企業は手を出さなくなってきているという表現は記事としては刺激的で面白いかもしれませんけど、これはあくまで広告宣伝手法などに敏感な企業の利用が一巡しただけの話で、バイラルマーケティングというところとは別の領域にはなりますが日本の中小企業においてブロガーイベントを有効に使う余地は見方を変えることでまだまだあると言えるのではないでしょうか?

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