都道府県による新型インフルエンザ相談窓口のWebページを比較してみた
GW終盤ということで検疫する要員を通常の4倍にして対応しているってニュースが流れていますね。
通常よりも人々が海外旅行で行き来する時期に今回の騒ぎが起きはじめ、その時点でちゃんと効果のあるワクチンが存在しない状況であっても海外旅行を続行した人、キャンセルした人の数を今後の為に国は調査して把握しておいたほうが良さそうな気がします。
それと、今回感染の恐れがある人が自治体の発熱相談センターに「電話」で相談するのが段取りになっていることをどのくらいの人が理解していたのかも気になるところですけど、
厚生労働省 都道府県による新型インフルエンザ相談窓口のページには
*感染した可能性がある方で発熱や咳の症状があるかたは、直接医療機関を受診せず、下記のリンク先を参照し、各保健所等に設置された発熱相談センターにご相談ください。
↑相談とだけ書かれていて、まずは「電話」してとは書いてないんですけど、こういう記載方法が混乱招くのでは?と考えるのはわたしだけなのかな?(苦笑)
厳密には厚生労働省のページに電話番号の記載があるので、リンクを辿らずに連絡先の番号を知ること出来るのですが、ちなみに各リンク先を辿ると5月5日21時現在でこんな感じ、、、
- 北海道:冒頭の解説長すぎ…
- 青森県:お探しのページは見つかりませんでした…って(驚)
- 岩手県:シンプルで分かりやすいですね!
- 宮城県:新型インフルエンザ情報ページの移転のお知らせ…ってここもかい(驚)
- 秋田県:必ず電話をしてと明記してあり、利用者の立場から理想的な表示と思います!
- 山形県:濃厚に接触があった方って表現が?ですが基本的には分かりやすいページdすね
- 福島県:PDFへのリンクだけ…
- 新潟県:「新型インフルエンザ関連情報」のページは移転しましたってまたかい…
- 茨城県:文言が凄い事務的、まず電話の表示は見当たらず
- 栃木県:電話の明記あり、案内文を含め分かりやすい構成ですね
- 群馬県:電話の明記あり、こちらも案内文もシンプルで適切ですね!
- 埼玉県:電話相談窓口の明記あり
- 千葉県:事前の相談なしに、医療機関を受診することは、絶対にしないでくださいとの表記あり
- 東京都:説明文が欠落しているような…
- 神奈川県:医療機関を受診せずに、必ず電話でご相談ください。の表記あり
- 山梨県:解説の文体が遠まわし
- 静岡県:超シンプル、電話問合せのほかにメール問合せを大きく取り扱っているのが他自治体との大きな差
- 長野県:直接、医療機関を受診せずの記載あるが、その記載と電話番号はもっと近い位置に記載すべきでは
- 富山県:必ず<電話>で発熱相談センターで相談してください。の記載あり
- 石川県:直接医療機関へ受診せず、「発熱相談センター」へ電話で、ご相談ください。の記載と電話番号のほとんどが1024x768の範囲で視認可能
- 福井県:直接医療機関へ受診せず、「発熱相談センター」へ電話で、ご連絡ください。の記載あり、電話とメール両方で受付体制あり
- 岐阜県:「海外から帰国された方で、発熱、咳症状等の症状がみられる場合は、必ず保健所又は医療機関に相談をして下さい。その上で指示に従い、マスクを着用して医療機関を受診してください。」って、ちょっと違わないか?
- 愛知県:「電話相談窓口を次のとおり設置します」との記述
- 三重県:「発熱相談センターを設置しました」との記述
- 滋賀県:ページ後半に「病院へ行く前に・・・」の記載はあるが、掲載順序が違うような気がする
- 京都府:音声案内も1024x768の範囲でクリックできるのが好印象(ただし電話が先の記載がないのが残念)
- 大阪府:このページに橋下氏の顔写真は要らないと思う……
- 兵庫県:ページの情報構造はしっかりしている印象なのに、なぜか分かりにくい印象なのが残念。相談窓口とだけ記載があり解説がないのが原因か?
- 奈良県:アイコンがいい感じ…
- 和歌山県:分かりやすさではNO1か?
- 鳥取県:どういう対象者が、何をすれば良いのかを文書解説している中ではこちらも優秀!
- 島根県:直接医療機関は受診せずにの記載はあるが、文章が長いため埋没気味なのが残念
- 岡山県:1024x768で必要最低限の情報網羅
- 広島県:設置した意味も記載・解説必要では?
- 山口県:「医療機関の方へ:新型インフルエンザ(豚インフルエンザA/H1N1)の擬似症例と診断した場合には、直ちに最寄の保健所に報告してください。」ってのが冒頭に来ているのはここだけ!でも順番逆じゃね?
- 徳島県:ホットラインという表現は分かりやすいかもね!
- 香川県:デザインはちょっと古めですが、情報は分かりやすく掲載されていますね
- 愛媛県:「直接病院に行かず」の記載あり
- 高知県:「ご心配な方は、保健所等にご相談ください。」
- 福岡県:「下記のとおり相談窓口を設置します。」
- 佐賀県:メインビジュアルが一瞬分からなかったが、かなりの直球勝負してる…
- 長崎県:「電話しましょう」の記載あり
- 熊本県:「検疫所の健康相談室もしくは熊本県の相談窓口にご相談ください」
- 大分県:解説一切無し、番号のみ記載
- 宮崎県:「新型インフルエンザに関しては、下記にお問い合せください。」
- 鹿児島県:「下記の発熱相談センターにご連絡ください。」
- 沖縄県:「発熱相談など→県内各福祉保健所」
ひとつの情報を伝えるにもこれだけ文章の違いとか情報掲載方法に差が出るということと、厚生労働省がリンク先を更新しないのか、それとも自治体側がリンク先を更新したことを通知しないのかは分かりませんけど、お探しのページが見つかりませんはまずいような気が……
そして、診察する側の医療機関の対応でこんなケースもあるようなので、それほどちゃんとした施策が講じられたのか?は非常に疑問なところなのではないでしょうか?
ちなみにこのニュースでは
こんな問題が指摘されていて、3に至ってはもう何が何だかわかりませんけど……
- 患者が発熱しているというだけで診察しない
- 感染者が出ていない国から帰国して発熱したのに診察しない
- 自治体の発熱相談センターに「新型インフルエンザではないから一般病院へ」と言われたのに診察しない
↑こういう医療機関が出てきたのかについても調査と、情報周知の仕方と各種施策の実施が適切に行われなかった原因は何だったのかも調べておく必要ありそうな気がします。
更にこんなニュースも流れていたりして、
メキシコ当局が流行の最悪期を脱した可能性を示唆し、米国などでの感染例からは、その症状が季節性インフルエンザと大差ないとの見方が広がることで、一部では衛生当局が新型インフルエンザの発生に「過剰反応」したのではないかとの指摘も出始めたとの事。
わたしはこういう専門家ではありませんのでこういった指摘は不適切なのかもしれませんが、鳥でも豚でも現時点で対応できるワクチンが存在していない、そして量産して国民全体に行き渡るまでの時間・手間を考えた場合に、先日紹介したような誰にワクチンを最初に接種するのかというカテゴリ別けした施策があることを知りました、
こちらのカテゴリIに相当する人たちには流行前のワクチン投与が段取りとして示されており、有効なワクチン開発さえも出来ていない段階で、記事タイトルに「収束後にパンデミックの恐れも」と掲げておきながら、この段階で「過剰反応」したのではないかという指摘をわざわざマスメディアがここで書き足す意味・意図が理解できません。
こちらの記事の最後を締めくくっている言葉、
「先週の教訓はわれわれは幸運だということ。今後も幸運であり続けると考える理由は何もない」
↑これを考えた場合、必要以上に危機を煽るようなマスコミやブログなどでの過剰反応も考えものですが、インフルエンザと言わず、普段の生活においての「備える」という観点において、岩永さんのこちらのエントリも一読しておくと良いのでは?と思ったのでした。
P.S.
ほんとは今日のエントリは、過剰反応をキーワードで書き上げるつもりが、たまたま厚生労働省のサイトから北海道、青森ってリンクを辿ったら、事もあろうに出身県のサイトでNot Foundに出会うというキッカケから全サイトをリンクチェックしてしまい、タイトルから何から全部変更、書き上げる時間もエライ掛ってしまいました……こんなに時間掛ける予定じゃなかったのに(苦笑)
しばらくの間Twitterへのアイコン張っとくつもり、ブログの更新もお知らせしたりしてるのでRSSリーダはどうもね…って方にはお勧めかもです。