カフェスタ事例から考える「特集だから割高だよ!」って考え方自体がそもそもヤバイのでは
ITmediaさんの「「タダが当たり前」の時代は終わる? カフェスタが「お金払って」と呼び掛けた理由」という記事が昨日はアクセス集めていたようですね。
詳しい中身についてはこちらをご覧いただくとして、まず目についたのは以下の記述です。
上澤社長は「広告モデルはバブルが作ったモデル」と見る。「広告は、景気が悪くなると最初に削られていく」――不景気でネットの広告市場も冷え込みつつある今、コミュニティーサービスも新しいモデルに転換すべき時期だと話す。
==
「無料でどうぞ、という時代は終わる。無料で続くサービスというのは、何かの広告塔でもない限り、経済原則上ありえない。カフェスタのサービスにコーヒー1杯分ぐらいの価値を感じてくれるなら、月額315円(パスポート会員の会費)ほど支払って一緒にサービスの満足度を上げよう、と考えてもらえないだろうか」
==
この呼び掛けに反応し、有料会員になったり、アバターを購入してくれたユーザーもいた。「小学生ユーザーの○○ちゃんのために、会費を払ってあげたい」――そんなユーザーもいたという。現在の有料会員数は1000人程度。これが3~5万人まで増えれば、広告に頼らず安定して運営していけるとみる。
↑まずこの3~5万人からの315円の基本収入っていうのがこれから参考にすべきサービス立ち上げとクリアすべき課題の参考数字になっていくのかな?と感じました。
雑誌の廃刊とかで見聞きする数字は10万部を割り込んだ、、、みたいな話を見聞きしますが、ネットのサービスではその半分でもビジネスとして稼動させられるのだとすると、やはり出版とか印刷のほうの人たちが「ネットは儲からん」って言っているのは自分達のビジネスモデルを今の時代においての「適者生存」的な考えかたをした場合に、もっとスリム化する必要があるという結論になっていくのでは、、、とあくまで勝手に考えてたのですけど
「広告モデルはバブルが作ったモデル」という考え方については、webサービスの場合、ソフトウエアの無償版を配布して、一定期間後に有償とか、バージョンアップのタイミングで有償版に切り替え…的なアプローチやりにくい事もあるでしょうし、ビジネスに対する投資を集める事と広告を集めるためには、アクティブユーザかどうかは度外視しても、より多くのユーザ数が示せることがやはり必要になるでしょうから、この辺考え方としてはぐるぐる堂々巡りしそうですよね。
ホームページ制作の業界でも、「初期ホームページ制作無料で!」とかもあったり「無料ブログ」サービスもこれはもう沢山あるわけで、ある印刷会社のディレクタさんが嘆いていましたが、自分達が新規に提案した企画について、とある出版社の役員さんから無料で利用できるサービスがあるのに、なんでお前のとこに金を払って作る必要があるんだ、、、って言われて困ったって苦笑していたのを思い出しつつ、
雑誌のほうに目を向けた場合、これはあくまで自分の例ですけど、広告特集ページがやたらと増えたり、海外取材特集とか、DVDの付録がついて通常価格よりも30円とか50円、はたまた100円高い事が毎月1回出てくるような編集方針の雑誌ってなんか買い続ける意思が弱まっていくんですよね、、、、
100円ショップの登場やら、デフレによるさまざまな商品の低価格化、そしてネットの無料サービス、こういうとこからいかに収益化を図るか…と苦心している業種・サービスと比較した時に、雑誌ってそもそも原材料高騰による値上げはするけど、この号は割引とか、円高還元セールとはしないよな、、、って馬鹿な思いつきしつつ、そもそもイマドキ「特集だから割高だよ!」って考え方で走っている事自体がそもそもヤバイのでは?、、、とあくまで個人的に思ったのでした。
(自分も制作の仕事をしているので手間が掛かればそれだけコストが増すって事は十分理解しているつもりですが、そもそもその考えさえもが通用しないケースが制作の現場でもほんと増えていますし…)
このネタ、だれか印刷関係者に話ししたらなんて返事が帰ってくるのか試してみよう~~っと