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アメリカが外国に戦争をしかけるのは地理の勉強をするためだ!?

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タイトルはコラムニスト・映画評論家の町田智浩さんという方が書かれた「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」という書籍の裏表紙に書かれているジョークの紹介なのですが、本文中ではアメリカの地図を見てニューヨーク州の場所を示せない人がナショナル・ジオグラフィックの調査結果で5割いたという調査結果と絡めて紹介してくれています。

この本とっても面白いというか参考になるのですけれど、わたしが一番驚いたのはウォルマートについての項。

「ウォルマート/激安の代償」というドキュメンタリー映画があるらしいのですが、その中で描かれている内容として以下のような事が紹介されているとのこと。

  • ウォルマートは徹底した価格破壊戦略で’04の売上は2563億ドルに
  • 地元の店が潰れて職を失った人々はウォルマートで働くしかない。
  • ウォルマートの発表した正社員の平均年収は1万9340ドル
  • アメリカ政府は4人家族で年収1万9350ドル以下を「貧困家庭」と規定している。
  • ウォルマートの始めた社員向けの健保は年収1万7500ドルの社員に対して年間保険料2500ドルが必要
  • この健保は給与金額に比べ高額なため、健保に入れるのは社員の半分
  • 残りは政府の医療福祉を受けている

そんでもって、ウォルマートの従業員で生活保護を受けている人が8%も居て、この人たちが政府から受け取る援助金額の総額は年間16億ドル。

つまり、本来ウォルマートが賃金として支払うべき分を税金が補助していることになる、、、

う~~~む、介護報酬不正請求事件を起した日本の会社なんか可愛いもんに見えてきたりして(苦笑)

著者の町田さんの指摘はさらに鋭く切り込みます。

ウォルマートは激安戦略の創始者で最大の企業だから標的にされただけで、今は全米の大規模量販店、いや、すべての大企業がウォルマートの真似をしている。中国やインドや中南米で時給20円の奴隷労働で作らせた激安商品で米国ないの小売業と生産業を爆撃し、職を失った人々をタダ同然で雇う。低賃金労働力として貧困層を構造的に作り出しているわけだ。

そして賃金格差400倍に触れながら、この項のまとめはこんな感じです。

田舎のほうではわずか一握りの富裕層と大量の下流家庭に分かれて、中流がいなくなっている。しかし、ブッシュ政権の金持ちと大企業に対する大減税のため、税金を支えているのは中産階級なのだ。この国どうするかね?

この書籍はアメリカの変てこなことを紹介しつつ、星条旗に込められた意味合いを紹介しながら、どこの国よりも激しく、その血を入れ替え続けている国としてやはりその可能性についてもちゃんと触れています。

2042年までに白人はアメリカにおいてマイノリティになるとの予測についても紹介されているのですが、このときどんな地殻変動が起きるのか、、、、35年後わたしは78歳、そこからどんな変化が起きるのかちょっと長生きして見て見たい気がします。

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