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CDとネット配信用ファイルで、異なるマスタリング音源

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株式会社EMIミュージック・ジャパンが、宇多田ヒカルアルバム「HEART STATION」をCDとネット配信用ファイルで、異なるマスタリング音源によって制作されるとの記事を見かけました。

圧縮音源用のマスタリングにひと工夫をするというのは、iTunes Music Storeへ音源をアップする需要が生まれたあたりからあったような気がしますのでまったく新しい試みという訳ではないですが、こうやってニュースになってしまうという点で携帯型のオーディオプレーヤーの生活への浸透がかなり進んだ証拠かもしれませんね。

マスタリングの作業は、各楽器の音量とかボーカルの音量を調節するミキシング作業とはまた別に、アルバム収録各曲の音質やレベルを合わせたり、曲間の間合いを調整したりといった、1つの作品(アルバム)として完成させる最終作業と思っていただいて良いと思います。

音楽を作っているアーティストやエンジニアは、スタジオ用の高級オーディオ機器でミキシングすることも当然ありますが、ラジオ再生を想定してモノラル再生してみたり、わざと安価なラジカセでプレイバックしたり、数人が同時にヘッドホンで聞いてみたいと、それはもうリスナーがどう自分の曲を聴くのか、、、ということを考えながら凄い時間と手間をかけてミックスダウンの作業をするわけで、PCや携帯型音楽プレーヤ、携帯電話などで聞いてもらう環境に合わせてマスタリングをしてしまうという発想は、とても職人気質の人が多い業界ですので凄い理解できます(苦笑)

記事の中でちょっと別な観点で目に付いたのは以下の記述で、

こうした試みの背景には、アルバムにも収録される「Flavor Of Life」が、シングル発売時に750万ダウンロード、CD出荷が70万枚という販売状況となり、音楽を楽しむスタイルの多様化が顕著になってきたことがある。同社では「ファンの方の試聴環境に適した音で、より宇多田ヒカルのオリジナルの音源に近い音で楽しんでいただこうという、世界でもあまり例をみない試み。それぞれの発売タイプを楽しむファンがいる宇多田ヒカルならではの発想」と説明している。

↑ここまで差がついているのは凄いな~~~と感じてしまいました。

自分の場合、携帯に取り込んだパットメセニーやリッキーピーターソンのアルバムの音質変化にびっくりして携帯はやはり電話機能で活躍していただこう、、、とかメディアプレーヤーでロスレスで取り込んだファイルがどうも途中で再生バーを戻したりすると、正常に再生されないような経験してますんで、CD用とネット配信用ファイルでどんな感じで仕上がりに違いがあるのかちょっと興味ありますね。

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