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中国にCRMは根付くか?

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上海でもわりと大手の家電量販店に行った。不思議なことに下りのエスカレータが止まっている。上りはちゃんと動いているので全ての下りが止まっているのは故障ではないはずだ。
一緒にいった在日経験もある上海人の同僚が理由を説明してくれた。
「中国では商品を買うまでがお客さまなので、買った顧客は大切にしない。だから下りのエレベータは止めて電気を節約しているのだ。」
目が飛び出そうなぐらいびっくり仰天の理論だ。在日経験も10年以上あり日本の手厚いサービスを分かっている同僚なので、あながち間違ってはいないと思う。

高度成長時期の中国ではAcquisition(新規顧客獲得)だけに注力していればいいということか、Retention(顧客維持)という概念はないのか?一事が万事ではないが、一般大衆のレストランとか店に入るとそういう考えが根底にある行動がよくある。この国にCRMなんて概念は通じるのか?

確かに、日本でもCRMという言葉が使われるようになったのは1995年頃なのでここ10年の出来事だが、「お客さまは神様です」という考えは三波春夫以前にも根底に流れていた思想だ。

南の島に行った靴のセールスマンが、住民がみんな裸足でいる光景をみて、「この島には市場がない」と思うか、「住民みんながセールスの対象だ。ものすごい大きな市場だ」と思うかというビジネス感を試すケーススタディがあるが、中国のCRMは後者だと信じたい。ただ時間はかかりそうだ。

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