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津波の悲劇を伝えようとした「岩手県陸中国南閉伊郡大海嘯記録」

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先日、東日本大震災の津波被災地を訪問した際に、釜石市の方の自宅で食事をごちそうになった。その際に、見たのが、これ!

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明治 29年に発生した大津波 「岩手県陸中国南閉伊郡大海嘯」の記録です、これが手書きの出版物になっているのです。被災の様子、被災者の方々の声、その後の復興の記録、ありとあらゆる情報が詳細に網羅されています。(探してみると電子データとして Webページにも残されています

※この資料の発行元・印刷工場があった地域も今回被災していますが、釜石市にお問い合わせをいただくと入手できるようです
 資料に関する入手の問い合わせ先:釜石市郷土資料室電話  0193-22-2046

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見出しの一文・・・
「明治 29年 6月 15日の大海嘯も、百年以上前のできごとになってしまいました。体験した人はだれもいなくなり、この間語り伝えられてきたことも、年と共にその共感は薄らいできています」

数百年に一度発生する三陸地域の大津波(大海嘯)を後世に伝え、風化をさせないようにした努力が読み取れます、そして、今回、また同じ悲劇が繰り返されてしまいました。我々は何を学び、何を伝えればよいのか、どうすれば伝え続けることができるのか、考えさせられる記録です。

現在では、鮮明な写真、動画、数多くの記録が残されているのですが、これほどまでの情報があったとしても、人々の心からは消されていくのかもしれません。風化させずに、記録として、記憶として、ずっと、ずっと、伝えていくことが大切です。

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