データマネジメントクラウドと呼ぼう Exadata V2@米国オラクル社発表(写真あり)
今朝がた、米国でSun+Oracleの最初の子供が生まれました。
Sun Oracle Exadata and Database Machine です。
(http://www.oracle.com/database/exadata.html) データシートはこちら、FAQはこちら
その製品発表会が、まさに今朝、今朝、行われました(下記写真)。
ハードウェアにはSunのFlashFireメモリーカードを採用し、最新 CPU である Intel Xeon (Nehalem)、40Gb/秒の超高速InfiniBandを搭載しています。
ソフトウェアはもちろん、昨日日本でも発表になった最新版 Oracle Database 11g R2です。
データウェアハウスからデータマイニングまで
Oracleデータベースが実現するデータマイニングの機能(DBMS_DATA_MININGパッケージ群)がもっている高度で複雑な関数の一部をExadataにオフロードするという新機能が加わっています。Oracle Exadata Server も単なる大容量データストア、超高速検索エンジンの領域から、データマイニングまでの領域へと広がり、超大量データを活用するエンジンになったわけです。
データウェアハウスからオンライントランザクションまで
大容量のデータを順番に検索していくような処理はディスク装置にとっては、ブロック転送速度と高回転の効果もあり得意な処理です。つまりディスクから順番
にデータを取り出せばいいからです。しかしながら、ランダムアクセスが多いオンライントランザクション処理はそうはいきません。一般にHDDはランダムア
クセスでは高速化に限界があります。(なにせHDDの中身はプラッターが高速に回転し、順番に読み取るわけですから)
そこで、SSDの登場です。Sunのハードウェアによる 5TBものフラッシュストレージがランダムアクセスの高速化を実現します。さらに、日本でも発表になったOracle Database 11g R2 の機能にフラッシュキャッシュの利用によるさらなる高速化も行われています(Exadata Smart Flash Cache)。結果、ついにデータウェアハウスだけではなく、オンライントランザクション処理にも最適化された世界初のフラッシュメモリ対応アプライアンスとなったのです。
実はこれこそがデータマネジメントクラウド?
DWHからOLTPまで最適化され、しかも、ハードウェアとソフトウェアの技術の結晶。あとは、データを入れるだけ、データを取り出すだけです。ということは、これは大容量のデータを取り扱う企業にとっては「データマネジメントクラウド」と言っても良いのではないでしょうか?、どんなデータでも処理してみせる「データマネジメントクラウド」というキャッチフレーズが似合いそうです。
ちなみに、「Sunのハードウェアにしか実現できない囲い込みだ」との声もあるかもしれませんが、もっと正しい見方をしたほうがいいかもしれません。Sunのハードウェアにしか実現できないのではなく、そういった構造の抽象化こそが新製品Oracle Database 11g R2 の役割であり、それに応えるハードウェアがSunであったというだけなのかもしれません。ハードウェアの進化の速度でそれらの実現は他社でも当たり前になるでしょうし、そういったハードウェアの適合性を考えなくてもベストパフォーマンスを発揮できるのがOracle Databaseという標準データベースを中心としたExadataというアプライアンスなのでしょう。
(MicrosoftやIBMも、最適化ソリューションを発表し、その構築コスト(期間と工数)を大幅に削減することができるとしていますが、その適用業務の幅広さ、実績、最適化の高さ、テクノロジーの先進性が勝負のキーになりそうです)
※一般に提供されている情報などと、ブロガー本人の経験・見識および、それらの感想を元にして本内容を構成しています。