「ああ、ついにそういう方向に行っちゃったのか」のトヨタ「カーバイト」
昨日、Yahoo!のトップにも掲載されていたから、ご存知の方も多いでしょうけど、トヨタ自動車が新しいキャンペーンとして「カーバイト」なるサービスを始めます。
↓トヨタ自動車当該プレスリリース
http://www.toyota.co.jp/jp/news/08/Jul/nt08_0703.html
内容に触れると、
・ある特定の条件を満たすことを条件に、
・限定で選ばれた人が、
・ある特定の車両を購入して、そのスポンサーとなる企業の広告を車両に貼って、
・3ヵ月間当初のお約束通りにしていれば、
・6万円もらえる
というものです。
これにより、「是非、その所定の条件を満たした新車を買いませんか?」というのが主旨である。
・・・はぁ、そうですか。昨晩のテレビ東京「ワールド・ビジネス・サテライト」でも早速取り上げられていましたね。
実はこのコンセプトそのものはそんなに新しいものでは無い。
今からかれこれ7年程前に、既に「フリーカー・ジャパン」なる会社がサービス提供を行っていました。
↓フリーカー・ジャパン(Internet Archiveより)
http://web.archive.org/web/20001109142700/http://www.freecar.co.jp/
↓当該「フリーカー」の件を書いた、Responseの記事
http://response.jp/issue/2000/1017/article4961_1.html
こちらの方は、もうちょっとさばけていて(?)車両本体価格のほとんどをまかなえる、というものでした。
実はこちらも「ワールド・ビジネス・サテライト」で取り上げられていました。
それで、「応募してみようかな?」とか思って調べていました。
・・・しばらくして音沙汰聞かないなぁ、と思ったら、公式サイトが閉鎖されていて・・・。
NGだったんでしょうね。
ある意味、「フリーカー」は広告代理店的な役割を担っていて、当然、車両購入代金に見合う広告料を掛けられるスポンサーを見つけることが先に必要だった、というのは大きなネックだったのかもしれません。
それに比べて、今回は、
・トヨタというビッグネームによる広告主獲得(?)
の反面、
・(ある意味)6万円という低額
になっています。
「ああ、そう来ましたか」と思う反面、メーカー自身が「個人が自動車を購入する必然性」について、矮小化しているような気がするのは、自分だけなのでしょうか?
メーカー自身が行う施策、ということで、ディーラーそのものに対しての負担があるのかどうかわかりませんが、少なく共、「そこまで理由付けしてまで乗ってもらわないといけないんですよ」的なことを露呈させているように感じました。
最近はあまりお目にかかることが少なくなりましたが、昔は、よく車名そのもののデカールをわざわざ有料で購入していただき貼っていただき乗っていただいていたお客様がたくさん居た訳です。
・・・その方が余程メーカーとしては「広告宣伝」的な要素があった、と思いますがその人達には何かしてこれたでしょうか・・・。
昨今、新車販売が落ち込んでいるニュースがあちらこちらで流れています。だからこそ、何か付け焼き刃的な対応じゃなくて、もっと「本質的な」所で勝負できないのかな?
と圧倒的超大企業の「?」的キャンペーンに嫉妬いらだちを感じたりする今日この頃です。
追伸:ちなみに「ワールド・ビジネス・サテライト」では、ガソリンスタンドチェーン宇佐美での、ステッカーキャンペーン(スポンサーの広告を貼れば宇佐美では5円/l安くなるらしい)というのもやってました。こちらの方がまだ、(どこかの思惑が見え隠れすることなく)許容できたところもあるのですが、昔昔、大阪のFM802という放送局が、宝くじ的要素でやっていた「バンパーステッカーキャンペーン」を元にして、みんなが実利を求めるのではなく、何となく流行でステッカーを貼っていた、という方が健全感を感じます。まぁはやったことはやったこと、FM802のバンパーステッカーだけではなく、在阪FM局がみんな「バンパーステッカー」を作り始めて配布し始めた時にはちょっと笑えるぐらい・・・(古いなぁ、俺)