俺、 参上!!
昨年、流行語にこそなりませんでした(?)が、でも、「そんなの関係ねぇ!」ほどではないにしても・・・多分、相当巷であちこち、流行ったのではないでしょうか。
仮面ライダー電王は、ワタシが観た平成ライダーシリーズでは、もっとも感銘を受け、元気をもらった番組です。
確かに「555」や「カブト」、「響鬼」や「剣」も、いろいろ凝っていて、それぞれ面白いわけですが、全般的に暗いSCENEも結構印象的で、それに比較すると電王は対照的です。
平成ライダー(現時点)史上最低の視聴率といいながら、グッズや映画、DVD等は結構にバカ売れだったそうです。商店街や東京ドームシティのショーも大人気でしたし。
何より、今回、主人公(良太郎)が最弱のいじめられっ子、ライダーになってもプラットフォーム(素のまま)では全然強くない。そんな良太郎に、モモタロスを始め、イマジンが憑依すると・・・
「俺、参上!」
「俺は最初から最後まで、クライマックスなんだよ!」
「俺の必殺技・・・パート2!」
ま、痛快ですね(笑)。とにかく。
人によって好みはあるとおもいますが、初回、いじめっ子にいじめ抜かれる良太郎にモモタロスが憑依して、大逆転、変身後も圧倒的な強さを見せつけて勝利する、この衝撃は、今でも鮮明で忘れられません。
いじめられっ子体験のある人ほど、(現実的にそんなこと起こるかよとは思いつつ・・・笑)痛快だったのではないでしょうか。
その後、なんでベルトにボタンが4つあるのかなー、と思っていたら、大体4話単位で、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、が順番に憑依して、 ライダーとしては1つだけど、4種類のバリエーション。
そうそう、良太郎って、いつも自転車に乗ってます。バイクに乗れない・・・しかも未成年・・・ライダーじゃないじゃん!!
そうです、電王の電は電車の電。電王は電車で移動します(爆)。
これは・・・子供にはウケますなあー。なんせ変身は非接触型カード型パスをベルトにかざすんですから。・・・SUICA/PASMOじゃん!いやー、時代をきちんと見据えていいグッズ作るわ。もう息子も友達の子供達も大喜びです。バイクに実際は乗れない子供は、・・・確かに喜びますよ。
(ピロピロピロピロ♪ピロピロピロピロ♪)
(ピッ)
「オレ、サンジョウ!!」
ホンモノの電車に乗るときも、
「デンライナーだ!キングライナーはどこ?ゼロライナーは?!」
改札を通るとき、
「パパ、ケイタロス貸して!僕が『ピッ』ってやる!!」
ああっ・・・もう生活の大半に、電王が登場・・・いやいやいやいやいやいや・・・もうね、大変(笑)。
ゼロノスは、何故か奥方に人気です。イケメンだそうな。へー・・・
彼は響鬼で京介役だったんですね。以前エントリにも書きましたけど、あんまりいい性格じゃなかったし、演技も下手(ファンのみなさんゴメンナサイ)!
そしてそれは・・・今回もおんなじ!!(爆)
ただ、
ユニークなのは、ゼロノスは、変身回数が限定のライダーなのです。ゼロノスカードには限りがある。
だから、戦う必要がない(=良太郎に任せれば済む)ケースでは、彼は変身しません。
・・・面白いなぁー。回数限定なんて。
(良い子のみんな!無駄遣いしちゃ、ダメだぞーっ!!オレだって・・・必要があって、変身してるんだーっ!)
ゼロノスがそう言ってる気がする(笑)。
まあ多分そこまで意図はないとして(笑)、ゼロノスは「オレは、かーなーりー、強い!」とか言う割には、(そこまで差があるかー?)って微妙な強さです。
僕的には、なんといっても「デネブ」の素晴らしいキャラが引き立て役なんですね。あういうコンビの重要性、この時代に必要な気がしていました(特に最終回は男性でも泣ける人多いと思いマス)。
とにかく電王の良さがあるとしたら、・・・徹底的にクライマックス・・・もとい、徹底的に「明るく楽しく」、なんですね。
暗いSCENEがないわけじゃないけど、どっちかというと明るく、でも感動してホロっ・・っていう感じですからね。毎回毎回・・・うちの妻もそうでしたけど、結構に「素直な感動」をしてたようです。本当にこの企画力は素晴らしい。
残虐な犯罪が絶えないどころかなかなか減らない中で、人間のうちに秘めた悪意を「憑依」契約することで表に引き出す、というなかなかに皮肉たっぷりの今回の「悪」の設定に対し、徹底的に「明るく」、且つ「完全懲悪」を貫くところは、時代を風刺している気がするばかりか、平成ライダーシリーズにおいて、徹底的にクライマックス明快で痛快なストーリー設定になっているのは異例といえるくらいに考え抜かれたコンセプトかと、私個人は高い評価をしています。
平成ライダーシリーズはじまって以来の最弱な主人公、最終回までヘタレ顕在、でも「強い心」の持ち主・・・腕力がなくたって、強い心を貫いていれば「必ず強い味方が君をサポートしてくれるよ」・・・って考えるのは、・・・やっぱ考えすぎですかね(爆)。
ビジネス的にもベルトやDVDは相当に売れたようですし、映画も好調で2作も出来た上に、キバの「援軍」もこれからするらしい。ビジネスマンがみると、変な意味、そんな営業戦略までついつい分析してしまう自分がいました。・・・はははー、まあ確かに全部グッズ買うと(除DVD)3万円は軽く超えますからね。やるなー♪
電王のコンセプトが主張している(?)通り、少なくとも去年の当時においては、暗いことにぶつぶつぐちぐち言ってないで、明るく楽しく、まずは断片的でも部分的でもいいから充実を追い求めて、短期的な達成感を味わっていこう!・・・という考え方、私は好きです。
あと、最後に、悪影響とまでは言わないけど、時代風刺と言えば、少し気になるところも。
まずモモタロスを筆頭に、言葉づかいの悪さ、そして、敵の倒し方(爆)。
まあウラタロス(蹴り殺す)はいいですよ。いつものライダーキックですから。
でも、他がね。
「斬り殺す」「叩き切る(真っ二つ)」「撃ち殺す」・・・極めつけが「(電車で)轢き殺す」・・・(苦笑)
時代が時代とは言え、これだけはいろいろあるな、と思いました。
実際、幼稚園で言われるわけです。「ライダーとかレンジャーとか下品ですよね」・・・ハイ(爆)
(さてさて。・・・こんな終わり方ではカブトが語りづらいな・・・爆)
<本シリーズエントリ一覧>