「未来をつくる」ことが必須になってしまった
ITに強いビジネスライターの森川滋之です。
私がマーケティングをはじめて教わったのは、2003年の夏でした。業務で必要になったのです。
当時のマーケティング理論をひとことで言えば、「誰に何をどう売るか」を追求するということでした。
これは今でも基本中の基本ですが、しかしこれだけを一生懸命考えても売れなくなってしまいました。誰でもそんなことは考えるようになったので、差がつかないのです。
じゃあどうしようかというので出てきたのが、カスタマーエクスペリエンス管理(CXM、あるいは単にCX)という考え方でした。
サラッと説明します。
- 顧客が購買に至るまでの一連の行動をカスタマージャーニーと呼ぶ
- カスタマージャーニー内の企業と顧客の接点をタッチポイントと呼ぶ
- タッチポイントごとに顧客に良質な経験を提供することで、企業やブランドへの好感度や信頼を高めて、徐々にカスタマージャーニーを前進させていく
- そのためには、顧客の属性、行動履歴、企業からのアクション履歴、現時点での顧客ロイヤリティなどをリアルタイムに管理する必要があり、これをCXMと呼ぶ
要するに、お客さん一人ひとりの状態を細かく管理して、適切なアクションをきめ細かく続けていくということです。
なお「購買に至るまで」と書きましたが、最近では購買後のリピートはもちろん、口コミや応援なども含めて考えることが多いようです。
ITが無いと難しいのは簡単に想像できるでしょう。そこで、デジタルマーケティング(デジマ)が盛んになっています。
デジマ自体にもノウハウやスキルがあり、したがってコンサルティングとセットで導入することが多くなっています。
もちろんITのノウハウ・スキルは必須です。データを解析しながらPDCAを回していくというマネジメントも必須です。
ではITとマネジメントがあれば売れるのでしょうか。
もっと重要なことがあります。それが「未来をつくる」ということなのです。
(したがって、「未来をつくる」ことをコンサルしてくれるパートナーを探すことが成功のカギです。)
アラン・ケイの名言、「未来を予測する最も確実な方法は、それを発明することだ」をご存知の人は多いでしょう。
この言葉、意識高い系が言いそうなので、正直あまり好きではありませんでした。
しかしもはや「未来を発明=創造」しない企業に先は無いと思うようになりました。
どういう社会を実現したいのか。その中で自社はどのような役割を果たしたいのか。そのときに人々にどのような価値を提供したいのか。
こういったことを一生懸命考えないと、会社がつぶれる時代になってしまったということですね。
まあ、何かやっぱり意識高い系みたいですけど・・・。
ただ実際ポジティブな未来をイメージするというのは、効果があります。
私自身、この2年ほど、このことを実感しています。
「未来日記を書こう」みたいなノリにはついていけないので、そういうことはしていません。
もっとノリの軽い、漠然としたことで半年ごとに未来を見つめているのですが、ずっとその通りに来ています。不思議なぐらいです。
ぶっちゃけて言うと占いなんですが、当たったと思っているのではありません。ポジティブな内容なので、それが実現できたらいいなと思っていたら、実際にそうなったという感じなのです。
単純な話、迷ったときは占いにしたがうので、そっちに進んでいくだけのことです。オカルトでもスピでもありません。
大切なのは指針があるということ。
過去の実績データだけでは判断できないことが、今の時代多すぎます。そのときに、こっちに進みたいという明確な意志があるかないかで大きな差がつくということなのです。
最新のIT動向やITのビジネスへの応用について、経営者などビジネスパーソンに分かりやすく伝えることができるライターです。
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