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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

【自由と自分軸】ムダが人生を豊かにする

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今回は、「効率に囚われている」ために不自由な人がどうしたらいいかについてお話ししたいと思います。

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効率に囚われると一見ムダに見えることは選択肢から外されるため、選択肢が少なくなり、結果とし不自由になります。

●なぜ効率に囚われるのか?

効率に囚われるのは、やはり効率を求められるからでしょう。特に日本では長い間、効率のいい人が優秀とされてきました。

ただ、この「常識」も変わってきています。企業は効率的な人よりも創造的な人を求めるようになりました。創造的な人の基準というのがまだ定まっていないので(定めようがあるのかはわかりませんが)、多くの企業が採用に成功しているとは言いがたい。しかし明らかにその傾向はあります。

一方効率は、コンピューターをはじめとする機械や装置、派遣社員、オフショアなどに求めるようになりました。

このような変化に気づいていない人は、40歳代以上に多いようで、私は人材育成について日本でも有数と思われる企業を10社ほど取材したことで、それを思い知りました。どの会社も40歳以上の社員をどうやって再教育したらいいのかわからないと悩んでいたからです。

●どうすれば効率に囚われなくなるか?

どうでもいい仕事は、できるだけ効率的にやれればいいのです。

しかし、創造的な仕事となるとムダが必要です。これには2つの意味があります。

1つは、真っ直ぐなルートでやろうとせずに試行錯誤の時間を考慮にいれること。時間的にはムダに感じるかもしれませんが、1回でできることはまずありません。試行錯誤の間にノウハウを貯めつつ修正していくのが結局早道なのです。

もう1つは、試行錯誤とは別に、仕事とは一見関係のない時間を作るということです。仕事とは関係ない人と会ったり、仕事とは関係ない勉強をしてみたり。こういうことが、あとで効いてきます。発想が豊かになるし、思わぬ人脈からの協力が得られることもしばしばだからです。

自分軸でいえば、「なぜ」を探求するといいでしょう(下図)。

自分の価値が、ストレートにではなく、いろいろな寄り道をしながら、作られてきたということが再確認できるからです。

そこが分かれば、今度は「ムダ」な時間を取らないことが、どれほど怖ろしいことかも自覚されるはずです。

●僕の場合

僕は今ライターで生計を立てています。そうなるとSE、IT営業、ITコンサルタント、営業セミナー・プロデューサーなどの経歴は全てムダだったようにも思えます。

でも、20代からライター一筋だったら、今書いているようなものは書けたのか疑問です。おそらく書けなかったでしょう。

僕はライターとしてはほとんど無名ですが、しかし業界の一画に独自の地位を占めているというのは言ってもいいように思います。同じような仕事をしているライターを見たことがないからです。僕の仕事は現在、だいたいコンペなしで発注いただいていいます。

これも、たくさんのムダのお陰だと思っています。

▼ビジネスライター森川滋之オフィシャルサイト

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