【書評】『サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法』
立花岳志さんの新刊『サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法』が売れているようだ。
その証拠に、行徳駅前の山下書店に平積みになっていた(下写真)。
山下書店は10坪あるかないかの小さな書店である。マンガと雑誌と文庫と新書が中心の品揃えで、ビジネス本は話題の新刊しか置いていない。
そこに平積みになっているということは間違いなく数万部は出ているということである。ちくしょー、地元でお得意さんの僕の本なんか1冊も置いたことがないくせに。
僕のどうでもいい妬みは措くとして、このタイトルに惹かれて覗いてくださった方は、独立志向、ノマド志向の会社員だと思う。ならば、そういう人の役に立つ話を書いていく。
●内容について
内容はタイトル通りだ。「好きなことだけして食っていくための29の方法」について書いてある。そして、これは本当に「サラリーマンだけが知らない」。
僕は、42歳の誕生日の翌々日に独立し、それまで18年半会社勤めをしていた。会社員時代の僕は、本当にこんなことで食えるとは知らなかった。
もう8年近く前のことなので、時代も多少変わっているかもしれない。ただ、今となっては独立している友人・知人のほうがずっと多くなったのでこれだけは言える。僕以前でもあとでも独立した人達は、意識するしないに関わらず、この29の方法を知っている。そして、全部ではなくても何らかのことはやっている。
それぐらい会社員と独立している人のマインドは違う。これは、良い悪いではなく、事実だ。
なので、フリーランスになりたいとかノマドライフを送りたいという人には、この本と確定申告の本が必須だ(会社員が知らない2大分野だ)と言える。
●もっと成功確率を高めたければ
立花さんのすごいところは、この29の方法をやり切ったことだ。
やりきればすごいことになる。月間160万PVのブロガーも夢ではないだろう。「現役で活動しているプロブロガー」というような記事などでも紹介されるようになるかもしれない。
ただ、全部やり切る必要もない。できることから始めればいい。毎月1つずつでもやっていけば2年と5ヶ月でこうなれるという言い方もできる。
とはいうものの、各章のタイトルだけ見ていれば簡単そうだが、実際にやるのは難しい。正直、僕にはできないなあと思うこともたくさんある。
なので、成功確率を上げたければ、立花さんに直接会うことだ。会って話をすることだ。そのためにはセミナー(彼のブログNo Second Lifeに案内があるはずだ)に行って、挨拶すればいい。この本を買って行って、サインをねだればなおいいだろう。
普通に礼儀正しい人であれば、立花さんは快く胸襟を開いてくれるだろう。そして、ヒントをくれるだろう。彼自身もそうやって今のポジションを築いてきた人だからだ。
●立花さんは不思議な人だ
立花さんは、彼が独立前に僕のセミナーに来てくれて以来の友人だ。僕の自分軸のセミナーに来てくれて、それで独立してやっていける自信を持ったらしい。
そして恩人でもある。別の記事に書いた通り、震災後1年間棒にふってしまった僕が復活するきっかけを作ってくれた。
そういう浅からぬ縁である僕は、立花さんを不思議な人だと思っている。
立花さんは、一方で野心家である。勝間塾の塾生なのだから野心家に決まっている(笑)。勝間和代さんだけでなく、有名人に普通に教えを請いに行く。
野心家の中には、ステージが上がったからとか何とかいって、古い付き合いをないがしろにする人も多い。計算づくの人間関係なのだ。実際、ステージが一向に上がらない僕などは、そういう人から何度か嫌な目にあわされている。
ところが立花さんにはそういうところがまったく感じられない。彼はとても器が大きいのだろう(身体も大きい)。
「ステージが変わったから、ステージの高い人とだけ付き合います」なんてけちくさいことは言わずに、僕のようなとっくに通り越したところにいる人間とも普通に付き合ってくれる。
ステージの上下なんていうのは、僕はあまり好きな概念ではないのだが、なんとなくそんなものがあるのも現実だ。そういう現実の中で立花さんは、ステージが上がるごとに、ただ友人の数が増えていく。そんな感じなのだ。
だから、彼の周りには人が集まってくる。彼の記事にも人が集まってくる。
僕が同書を本当に薦めたい人は、実はフリーランスやノマドワーカー志望者ではない。
器の大きな人間になりたい人なのだ。
▼立花さんも推薦してくれている自分軸発見支援サービス
http://www.itbt.biz/jibunjiku/
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