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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

6月16日 引き際~引き際が分かるということは・・・(#389)

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松下幸之助さんは、ビジネスをしていると引くに引けないタイミングがあるが、そこで捨て身になって仕事をしていると引き際が分かってくると言います。それも、熱心に取り組んでいないと分からないとも言っています。

すぐにあきらめてしまうのでは、引き際が分かったとはいえないということでしょう。

逆にいえば、熱心に取り組んでいれば、引かなくてもいいときも見極められるということに違いありません。

私が、今日の記事を読んで、真っ先に思い浮かんだのが、VHSとベータのビデオ戦争でした。

ソニーがベータの販売を始めたのが、1975年。ソニーがVHSの併売を始めたのが、1988年。これがソニーの実質の敗北宣言と言われています(ベータの販売は2002年末終了)。

都合13年続いた「戦争」でした。

機能・性能面では優れていたベータを、なぜVHSが負かすことができたのか?

VHSが家庭向けに特化してマーケティングしたからというのが定説のようですが、松下幸之助さんの力も大きかったと思います。

VHSの勝利だろうと言われるようになったのは、85年頃でしたが、80年頃には高校生だった私の周りでは、ベータのほうがいいという人が多かったように思います。

しかし、松下電器はとにかく引かなかった。VHSは周知のとおりビクターが開発した規格ですが、親会社の松下電器がVHSに切り替えるまでは、どうなるか分からなかった。

性能面ではどんどん追いついていきましたが(どれだけ投資したのか???)、最後まで機能面では劣っていた(といわれている)VHSで勝利を収めるには、一瞬も気が抜けなかったことと思います。

松下が気を抜かなかったのに対し、ソニーは1984年に出した4日間連続の新聞広告は、消費者のベータ離れを引き起こしたと言われています。ソニーは、ある意味自滅したのかもしれません。

これこそ、熱心にやれば、引くのか引かなくていいのかが分かる好例だと思います。

今日の一言)熱心にやらないと、引き際を間違える。

話は変わりますが、長年使っていたSOTECのWindows XPのデスクトップPCの不具合がひどくなってきました。

どうしようかと考えたところ、今年のはじめに買って、その後iPad2を買ったこともあって、すっかりホコリをかぶっていたONKYOのストレートPC(タブレットPC)TW117Aがあることを思い出しました。

それを3日ぐらいかけて、メインのPCにしました。

かなり動作が重いと思っていたのですが、モニターやマウスをつけたら、そうでもなく、けっこう快適に動いています(Office2007だけは、かなり重いのですが、これは他のPCでもそうだったのでしかたがない)。

さすがはONKYOと思ったのは、音がいいこと。

SOTECのPCを家にあるONKYOのミニコンポに接続していたのですが、iTunesで音楽再生をしたら音がイマイチでした。

iPodをつなぐほうが、はるかに音がよく、これはハードウェアとソフトウェアの差だと思っていました。

ところが、TW117Aをミニコンポにつないで、iTunesで音楽再生をしたところ、iPodよりはるかに音がいい!

これにはびっくりしました。

ということは、iPodよりもたとえばSONYのMP3プレーヤーのほうが(好みはあるかもしれませんが)、たぶん音がいいんだと思うのです。

SONYだけでなく、日本のオーディオメーカーの出しているもののほうが音はいいはず(ちなみに私は、REGZA Phone T-01CにPowerAMPを導入しています。電池のもちが悪いのであまり聞かないのですが、これもiPodより音がいいように思います)。

でも、市場ではiPodの一人勝ちです。タブレットではiPadの一人勝ち。

これって、VHS対ベータの構図に似ていると思うのですが・・・

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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。

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