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Digital×PR 大航海時代

立ち食いそば屋に学ぶPRの本質

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今日、さっとお昼をとろうと立ち食いそば屋に行きました。会社の近くにある鰹節店が経営している小さな立ち食いそば屋です。お昼時ということもあり店内はとても混んでいました。もりそばと半ライスを注文し、二階の席につきました。すると、今まではなかった張り紙が壁に貼られていました。そこに書かれていた内容がとても素晴らしかったのでご紹介したいと思います。

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結論から申し上げますと、この張り紙に書かれていることが私の生業であるPRの仕事にとって模範となる内容だと感じました。
どのような点で参考になるかといいますと、下記の3点にまとめられます。

1. お客様を欺かない

2. お客様の声に耳を傾ける

3. お客様を信頼する

このそば屋さんでは、トッピングのネギが入れ放題です。しかし入れ放題であるがゆえに一部のお客さんが大量にネギをトッピングしてしまうという事がままあったようです。さらに、ネギの仕入れ先が引退してしまい、安くネギを仕入れることができなくなりネギ入れ放題廃止の危機に瀕していました。

ネギの原価が高騰してしまったため、中国産の安いネギを仕入れるかどうか、店主は悩んだようです。

そこで、店主はお客さんにアンケートを取りました。いくつかの選択肢を示し、お客様に中国産のネギでネギ入れ放題を継続すべきか是非を問うたのです。

すると、お客さんからたくさんの回答があったようです。そこには単純に選択肢を選ぶのではなく、激励の言葉やその選択肢以外のアイディアが書かれていました。

店主はそのアイディアの中からネギをたくさん入れたい人から志としていくばくかのお金を募金箱に入れてもらうという方法を採用しました。

今、お店では前と変わらず国産のネギが入れ放題です。しかし来店する人のネギへの心配り、店への信頼感は変化したのではないでしょうか。そのアンケート用紙は今もお店に並んでいます。店主は異論があればこのアンケート用紙に書いて知らせてほしいと張り紙に書いています。

まさにPRの教科書のような事例だなぁと感じる出来事でした。

PRはお客様を欺くことなく、その声に耳を傾けコミュニケーションをすることで信頼関係を築くと言う理念を持っています。この立食いそば屋さんの店主はPRの達人だなぁ思います。とかく日本でPRと言うとパブリシティ、つまりメディアに情報を配信して記事にしてもらうというような意味に捉えられがちですが、こんな身近にも透明性を持って信頼関係を築くという本質的な意味でのPRの良い事例があるということに気づき、とてもうれしくなりました。


#この記事は新しいiPadの音声認識の機能を使って書いてみました。慣れないものでキーボード使ったほうがやりやすいような気もするのですが、音声認識ならではの文章の作り方もあるのではないかなーと感じました。普段とは違うやりかたでやってみると何事も刺激的になる…かもしれません。


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