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Digital×PR 大航海時代

ad:tech Tokyo 2010 - デジタル勝利宣言、その先は… (3) -デジタルの時代-

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前回からの続きです。

「デジタル勝利宣言」と銘打ってad:tech tokyoのレポートを書いてきましたが、
このタイトル自体適切ではないのかもな、と思いながら時が過ぎてしまいました。

そもそもこの「勝利宣言」とは、クロージング・キーノートで受けた思いから名付たものです。
以下、クロージング・キーノートで私が感じたことと合わせて、
ad:tech tokyo 2010に参加した感想を記し、レポートを締めくくりたいと思います。


講演タイトル:
マーケターのチャレンジ
「デジタル・マーケティング」か、それとも
「デジタルの世界に向けたマーケティング」か?
Speaker::
シティバンク銀行株式会社 チーフ・マーケティング・オフィサー
ケィレブ・ハント氏

ハント氏はシティバンクの"CMO"(最高マーケティング責任者)です。
日本ではCEOやCIOほどメジャーではないCクラスの役職ですね。



CMOとはどんな人?

要は企業のマーケティング活動すべてを統括する役割なのですが、今回ハント氏の講演を聞いてはじめてCMOの本来の役割とは何なのかがわかったような気がしています。ハント氏の仕事を端的に表すと「企業のすべてのアウトプットを司る」仕事なのだと感じました。すべて、とはマーケティング・コミュニケーションであり、顧客との接点だけではない、企業の仕組み自体の最適化も担っているのです。



デジタル勝利宣言?

キーノートは、シティバンクの取り組みを紹介する内容でした。

講演の中で、ハント氏はいままでのトラディショナル vs. デジタル という両者を対立するものとしてみる時代が終わったということを示唆しました。

デジタルはすべてに影響を与えており、トラディショナルなものと対立するのではなく共存している。あるいはトラディショナルなものもデジタル化していくという展望を示し、それに対するシティバンクなりの答えとしての取り組みを紹介していました。

ここで受けた印象が「デジタルの勝利」というものだったのですが、改めて考えてみると「デジタルの浸透」を意味するのであって、決して「勝利」という対立的なあり方でデジタルを語っているわけではないのでした…。

クロージング・キーノートの内容詳細については下記記事に詳細にレポートされていますので、ご参照ください。

[japan.internet.com]
【ad:tech tokyo】 デジタル化した社会で企業と消費者はどう向かい合うべきか




「デジタル」とは何か。

しかしながら、時代は確実に「デジタルの時代」に入っているということは実感していますし、ソーシャルメディアの話題をはじめとして様々なマーケターが熱心にデジタルについて注目しているという印象があります。

まず、「デジタル」という言葉を理解しておくために、ためしにWikipedia英語版で"Digital Marketing"を引いてみると、

"Digital Marketing is the promoting of brands using all forms of
digital advertising. This now includes Television, Radio, Internet,
mobile and any other form of digital media."

デジタル・マーケティングとは、あらゆる形態のデジタル広告を使った
ブランドの宣伝活動のことである。今ではこれにテレビやラジオ、インターネット、モバイルや他の形態のデジタルメディアが含まれる。
*筆者訳

と書いてあります。そう。テレビだってラジオだってデジタル・マーケティングの範疇に含まれています。雑誌や書籍も遠くない未来にこの中に含まれてくるでしょう。

例えば、まだウワサの域を出ませんが、News CorporationがiPad専用の日刊新聞「The Daily」を発行する、という話もあります。

[GIGAZINE]
2011年に起きるであろうインターネットとメディアの7つの革新的変化

また、著名なアナリスト、ジェレミー・オーヤン氏が「Fish where the fish
are」(魚のいるところで釣りしよう)言うように、企業は自社のサービスや製品のユーザーがどこにいるのかを把握し、適切にメッセージを伝えていく必要があるということはトラディショナルであれデジタルであれ変わらぬ真理だと考えています。

[Web Strategy by Jeremiah Owyang | Social Media, Web Marketing]
Social Media Marketing Storyboard #1: Fish Where The Fish Are

デジタルというテクノロジーによって双方向のコミュニケーションやソーシャルメディアが発展し、企業と生活者の関わり方に変化が起きている今、人々がどのように情報に接し、消費するのか、それを考えたときにデジタルを抜きにして語ることはできないでしょう。



デジタルの時代。これからのために

議論しよう、アウトプットしよう、行動しよう。

そういった思いをad:tech tokyo 2010に参加して強く感じました。
まだad:tech界隈の話題や危機意識は、一部のマーケターの中での話題でしかありません。
しかし、それを共有していくことこそが私たちの役割でもあるのかなと思います。

ad:tech tokyo 2011や、新たに日本上陸するiMedia Brand
Summitの動向にも注目しつつ、2011年は自分のバックボーンを築くことを目標にして、さらに行動し、アウトプットし、議論していきたいと思います。

[ad:tech Tokyo Official Blog ]
iMedia Brand Summit 基礎編



補遺

なお、ad:tech tokyo
2010のポッドキャストやプレゼンテーション・スライドや一部の資料が以下のサイトから入手できますので、ご関心をお持ちの方はぜひ見てみて下さい。

ad:tech tokyo 2010のポッドキャスト 

また、このad:tech tokyo レポート3回分をepub形式でまとめて読めるようにしてみましたので、iPhoneやiPadをお持ちの方はぜひダウンロードして試してみてください!

電書版 風雲異聞録 「ad:tech Tokyo 2010 - デジタル勝利宣言、その先は… 」ダウンロード


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