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Digital×PR 大航海時代

ad:tech Tokyo 2010 - デジタル勝利宣言、その先は… (1)

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10月28日と29日の2日間にわたって開催されたデジタル・マーケティングに関する国際会議、ad:tech tokyo 2010 に参加してきました。


昨年のad:techでも名著「グランズウェル」の著者、フォレスターリサーチのジョシュ・バーノフ氏の基調講演など、その後のソーシャルメディア・マーケティングの潮流を先取りするような内容で、大変刺激を受けたイベントです。
今年はビジター・パスでも基調講演を聴講できるようになり、また広告会社提供のセミナーも充実しており、2日間時間が許す限り話を聞くことができました。
今回は初日の基調講演と2日目のクロージング・キーノート、アサツー・ディ・ケイのスペシャルセミナーに参加、合間に展示会場も見て回りました。

各講演などのレポートはメディアや他のブログ記事にお譲りして、ここでは完全に私の主観で得てきたもの、感じたことをまとめたいと思います。
ad:tech tokyo 2010に参加しての私の収穫をまとめると、大きくは以下の三つになります。(時系列)
1. Digital × Marketing:初日基調講演
2. トリプルメディア戦略:ADKセミナー
3. CMOの視点:クロージング・キーノート
それぞれについて、まとめていきたいと思います。


Digital × Marketing:初日基調講演
講演タイトル: 新しいグローバル・マーケティング戦略の実践について。いま何を学ぶべきなのか?
スピーカー:Google マーケティングディレクター アジアパシフィック Marvin Chow 氏
デジタルによって、マーケティングに何が起きているのか?
マーケターは何をすべきなのか。
そういった疑問に見事に答え、エールを送ってくれる講演でした。
講演内容もさることながら、プレゼンテーションのスライドがTwitterでも大きな話題になっていました。
Preziというオンラインのプレゼンテーション作成サービスを活用してダイナミックかつシンプルに「デジタルの世界」を作り上げた資料は一見の価値ありです。
*資料はこちらで見ることができます。

Chow氏の講演の中で、今後デジタル広告の市場は5,000億ドルにのぼるという見通しが紹介され、市場を牽引する要素としてTechnology(技術), Economics(収益性), Society(人々が受容してくれること)の3つがあげられました。
TechnologyとしてGoogleのサービスで、音声のリアルタイム翻訳のデモや画像による検索(Google Goggles)などが紹介され、こういったサービスはすべてクラウド・コンピューティングによって提供され、ユーザーは手のひらに乗るサイズの端末でスーパーコンピュータを使うことができるようになっていると述べられました。今後日本でもスマートフォンが普及していくことでクラウドの力をごく一般のユーザーも手のひらで活用する時代がくるのでしょう。

音声のリアルタイム翻訳デモ(28分あたりです)

また、マーケティングとエンターテインメントは今後融合していくとの展望の中で、YouTubeを活用したインタラクティブな広告の事例として修正テープのTipp-Exの驚くべき動画が紹介されました。たしかカンヌ広告祭でも紹介されていましたね。
百聞は一見にしかず、ですのでこちらからぜひ見てみてください。
*ネタバレですが、この動画はユーザーがボックスに任意の言葉(動詞)を入れることで、その行為を動画でやってくれるというものです。
この講演のみならず、今回お話をいろいろ聞いていく中で共通する話題のひとつとして、この動画のようにユーザーの体験価値をデザインすること、そしてブランド(企業)と生活者がかかわり合う関係になっていくようなマーケティングを行うことが大きな潮流なのではないかと感じました。


この講演の内容詳細はすでにメディアの記事で読むことができますので、そちらをご参照ください。

つづく…

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