インターネット時代の学習で大事なことは、本質の理解と、知識を頭の片隅にひっかけておくこと
記憶について興味深い記事がありました。
「インターネットによって、ヒトの記憶はどう変わったか?」に関する研究結果 : ライフハッカー[日本版]
最新の心理学研究によると、インターネット時代になって、情報や事実そのものではなく、その情報がオンラインで見つけられる場所を覚えるようになっているとのことです。
これは、改めて研究結果として示されなくても、感覚的にわかりますよね。逆に言うと、今はインターネットで検索すれば、ほとんどの情報は見つかるので、細かいことをわざわざ暗記しなくても済む時代だと思います。
日常生活では、学校のテストと違って、インターネットで検索したり、本を参照したり自由にできるのですから、例えば、歴史の年号とか、難しい漢字とか、正確に覚える必要はほとんどありません。もちろん、ネットなどが使えないところで必要になってくる知識については正確に覚えないといけないでしょうけど。
やっぱり大事なのは、本質的なことを理解することだと思っています。例えば、私はこの歳になってプログラミングを勉強しているところですが、変数、関数、引数、ポインター、オブジェクト指向、クラス、インスタンス、メソッドなどいろいろな言葉が出てきます。言葉を単に暗記しただけではまったく意味はなく、それぞれの概念がどういうものかを理解しないと、きちんと動くプログラムを自分で一から書けるようになるのは難しいことでしょう。私自身、今それらの概念を理解しようと苦労しているところです(笑)。
かといって、ネットが使えれば細かい知識を覚える必要がないかというと、そういうことでもありません。例えば、関数で、使い方の細かい書式は覚えておかなくても、こういう機能の関数があると頭の片隅にひっかけておけば、実際にプログラミングしているときに、この場合にはこの関数が使えそうだと思いつくことができるでしょう。
また、アイデア、企画を考えるときには、ゼロから生み出すことはできませんが、いろいろな知識を正確でなくても頭の片隅にひっかけておけば、そこから知識が結びついて、新しいアイデアや企画を生み出すこともできます。
何かを学習するときには、重要な概念の本質を理解することと、まずは頭の中に入れておぼろげでも頭の片隅にひっかけておくことを意識するといいと思います。