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『上を向いて歩こう』の誕生秘話

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昨日夜、たまたまNHKで『上を向いて歩こう ~日本人の希望の歌 その真実~』という番組をやっていたのを見ました。
最近だと大震災後にサントリーが『上を向いて歩こう』をいろいろなタレントさんたちが歌うCMを流していたのが印象に残ってますが、この日本人の心の歌とも言うべき『上を向いて歩こう』の誕生秘話や、アメリカでチャート1位を獲得した経緯などについて関係者の証言や資料を基に紹介する内容でした。

作詞・永六輔、作曲・中村八大、歌・坂本九の689トリオによるこの50年前の大ヒット曲は、単に聴いているだけだとシンプルで味わい深い曲という印象でしたが、その裏にいろいろな要素やストーリーが秘められていることがわかって面白かったです。
安保闘争にのめり込みながら挫折した永六輔の悲しみが表現された歌詞。
新しい音楽を生み出そうと、アジア的音階とジャズのコード、アメリカ的楽曲構成を取り入れた中村八大の作曲。
それを歌唱力は高くなくても、あどけない笑顔と飾らない人柄でテレビで人気が出始めた坂本九に歌わせたこと。

シンプルなんだけど、実はそこにはいろいろな要素やストーリーが入っているというのが、多くの人たちに支持されるコンテンツをつくるための条件の一つであり、その要素やストーリーをうまく伝えてコンテキストを生み出していくことが、特にソーシャルメディアの時代には重要になりそうだなと改めて思いました。

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