鬼滅の刃がこれだけ大人気な理由がわからない
鬼滅の刃。もう、誰もが認める社会現象になっていますね。黒と深緑の格子模様を見たら自動的にあの少年を思い出すほど、私達の記憶にしっかりと焼き付けられています。
なんでも「鬼滅の刃」のイラスト入りの年賀はがきは11月末までに200万枚近くの売れ行きを見せているのだとか。コロナ禍で経済が冷え込む中、数少ない景気のいい話です。あ!年賀状、早く書かなきゃ。
さて、正直に申し上げまして、筆者はこれほど鬼滅の刃が狂い咲きしている理由がわかりません。いえ、面白い漫画・アニメであることは間違いないですよ。内容も知らないで「こんなん何がオモロイいんかわからへん」と言っているわけではありません。なにせ、アニメは全話見ましたし。
世の中の評論家の方々は、様々な分析をしています。
- 主人公が最初から強いのではなく、成長譚として描かれているから
(もっとも、ヒノカミ神楽という特殊な呼吸法を父親から受け継いではいますが) - 非常に個性的な登場人物がたくさんいて、その1人1人がとても魅力的だから
- ストーリーの難しさ加減がちょうど良く、(簡単すぎるわけでも難しすぎるわけでもない)なおかつ「ご都合主義」的な展開が全くない、納得のいく内容になっているから
- 幾重にも伏線が張り巡らされており、それがきちんと回収できているから
- 感情移入のできない悪役が登場する勧善懲悪・・・と思わせておいて、ちゃんと悪役側にも感情移入のできるドラマがあり、それがとても丁寧に描かれているから
などなど・・・
私がわからないのは、このご時世に「なぜ鬼滅の刃だけがこんな社会現象になっているのか」ということです。世の中、幅広い世代にウケそうな漫画、アニメ、ゲームなどのコンテンツはほかにもたくさんあるのに。しかも、上記に挙げたような特徴はなにも鬼滅の刃だけに限ったことではありません。他にも同様の特徴を持つ、面白いコンテンツはたくさんあります。どうして鬼滅の刃だけがこんなすごいことになっているのか、筆者はこの「だけが」というところに論理的な説明ができないでいるのです。
そんな中、気づいたことがひとつあります。鬼滅の刃を冠したゲームがまだ発売になっていないということです。
歴史をさかのぼってみますと、例えばハリー・ポッターやOnePeace、古くはドラゴンボールなどは、社会現象になるちょうどそのタイミングで(一種のメディアミックスとでも言えるかのように)許諾を得たゲームが発売されています。昔は家庭用ゲーム機が主体でしたが、今はスマホゲームが主体になっているといっても過言ではありません。試しに2020年12月16日現在、手元の iPhone の App Store で「ハリーポッター」や「OnePeace」などと検索すると色々出てきます。いや、これらはもうかなりの歴史がありますから、現時点でゲームがあるのがむしろ当たりまえです。私が言いたいのは、このようなかつて社会現象を起こしたコンテンツは、その社会現象を起こすタイミングでゲームが発売になっていた、ということです。
しかし、鬼滅の刃はその限りではありません。2020年12月16日現在で App Store で「鬼滅の刃」と検索しても出てこないのです。・・・と思ったら、このような準備がなされていますね。開発が遅れているのは、コロナ禍だからでしょうか。
さて、どなたか、「どうして鬼滅の刃だけが・・・」に論理的な答えを出していただけませんでしょうか。もしかしたら、私が知らないだけ?