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【レビュー】スリーコインズ(3COINS)のWebカメラはテレワークに使えるのか?

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さて以前、「スリーコインズ(3COINS)のワイヤレスイヤホンはヘッドセットとしても使えるのか?」で、スリーコインズ(スリコ)のワイヤレスステレオイヤホンはものすごくコスパがいい、ということをお伝えしました。音質にこだわる人には物足りないでしょうが、それなりの音が聞ければいい、という方にはオススメです。

で、その際、

スリコといえば、なんとWebカメラも1,500円(税別)。一時期あれだけ探してなかった(あっても数万円した)Webカメラが、ですよ。近いうちにこっちも買って、使ってみよう。

と書きました。

image2.jpeg・・・買っちゃいましたよ、Webカメラ。もちろん、表記のとおり 1,500円(税別)です。Webカメラとしては破格の安さ。パッケージを見ると、

  • LED搭載
  • マイク内蔵
  • USB接続

と書いてあります。マイク内蔵とUSB接続は当たり前として、ほう、LEDを搭載していますか。ということは、顔が明るく映るわけですね。ほとんどのWebカメラは、カメラが有効になった時に点灯するパイロットランプがついています。おそらくこのLEDは、パイロットランプの役割も兼ねているのではないでしょうか。さて、ごたくはいいから、とっとと開封しちゃいましょう。

と、その前に。パッケージの背面に、とっても気になる表記を見つけてしまいました。

image1.jpeg

しぼり?しぼりって、あの、絞り?このカメラ、絞りついてるの???

image3.jpegええと、本格的なカメラのことについてあまり詳しくない人は、このソニーさんのサイトがとっても丁寧に説明してくださってますから、こちらをご覧ください。ようは、絞りを調節することによってセンサーに入る映像の明るさを調整できるってことです。ほー。マニュアル操作とはいえ、絞りがついているなんてすげー。暗すぎたり明るすぎたりする映像を、少しは調整できるってわけですな。1,500円にしてはデキすぎです。

あらためて開封します。うーん、とってもプラスチッキー。しかもとても軽いです。前のワイヤレスステレオイヤホンのデキが(値段の割に)とっても良かったからこっちも期待したんですが・・・安物感、ハンパない。でもまぁ、ボディがいくらプラスチッキーでもそこはご愛嬌。ちゃんとWebカメラとして使えるのであれば何の問題もありません。とても軽いけど、倒れることはありませんでした。USBケーブルが結構しなやかなのがいいです。もしUSBケーブルが固ければ、それが原因で倒れちゃったり勝手に横むいちゃったりしますからね。そういうことはありません。

image4.jpegぜか、土台のところにネジ穴があります。ネジは付属していません。穴の直径は3ミリ。どこかに固定して使うには、意外と便利かも。その場合は別途木ネジを3つ調達しましょう。

PCにはUSBで接続します。単純につなぐだけで、簡単に認識しました。LEDが思っていたよりも結構明るいです。実際には顔から30センチ~50センチぐらい離して使うでしょうから、この明るさはちょうどいいかもしれません。

ちなみに、本体の背面にLEDランプの ON/OFF スイッチがありました。LEDランプがパイロットランプを兼ねているわけではなさそうです。逆に、パイロットランプの類はありません。マルウェアによる盗撮には要注意。

さて、何か比較になるようなものはないかな・・・と思って探したら、今年の4月に駆け込みで購入した、ロジクールのC920nがありました。うーん、比較するにはあまりにもスリコ側が可哀想なんですが、手元にこれしかないから仕方がない。

image5.jpegいうわけで、1台のPCにC920nとスリコのWebカメラ(便宜的に「スリコカメラ」と呼ぶことにします)を同時に接続し、条件がほぼ同じになるように2つを並べました。C920nには三脚穴がありますから、ミニ三脚でスリコカメラと高さを合わせて隣に置きます。今回は「テレワークに使えるか」というテーマですので、次のような環境を作って実験しました。

  • 2台のWebカメラを同じPCに接続。
  • 使用アプリはZOOM。
  • カメラの設定は、「オリジナルサイズ」、「HD」ともにオフ。
  • マイクの設定は、「自動で音量を調整」をオフ、「背景雑音を抑制」は「自動」。
  • Webカメラを接続したPCと、全く別のPCとの2台でZOOM会議を開催。映像のシャープさを確認するために、私の顔ではなく本の表紙を撮影。本は、カメラから60センチの位置で固定。
  • 全く別のPC側で、ZOOMの録画機能を使って会議をローカル録画。
  • 録画した画像と音声を切り取って、このブログにアップ。

カメラを接続したのとは違うPCから、映像がどう見えるか、音声がどう聞こえるか、というのを確かめてみました。

さて・・・

あれ?

スリコカメラ、映像がボケボケ。(うっかりボケボケな状態を録画するの忘れてしまいました、ごめんなさい)。そうかこいつ、オートフォーカスじゃないんだ。ピントはマニュアルで調整しないといけないんだな。えーと、ピントリングは・・・

あれ?

さっきの「しぼり」って書いてあったやつ、実はピントリングなの?

やられたー。というか、騙されたー。そりゃぁ冷静に考えたら、絞りがついてるわけないよなぁ。それにしてもピントリングのことを「しぼり」って言うかぁ?えーん。

なんとかピントを合わせて、いよいよ実験です。

まずは、C920nの映像。

C920n.JPG

実際には動画なんですが、今回はその動画を切り取った静止画を貼りつけました。結構広角ですね。本だけでなく、机の周り全体が映っています。向こう側が暗いのは、照明をつけていないからです。「ポ」のところが白飛びしていますが、これはスリコカメラのLEDのせいです。

次にスリコカメラ。

surico.JPG

C920nに比べ、かなり寄って映ります。望遠、といえばいいでしょうか。その差は歴然。また、これでもかなりピントを合わせたほうなんですが、小さい字はつぶれちゃってますね。Zoomによって映像が圧縮されているからなおさらです。やはり「ロ」の右上が白飛びしていまが、これはLEDのせいです。LEDが結構貢献していますね。思ったよりも明るく映ります。。

さて、マイクのほうはどうでしょう。カメラから約30センチ離れたところから、ほぼ同じ声量で話しかけてみました。

まずは、C920n。←ここをクリックすると聞こえます。滑舌が悪いのは、目をつぶってください。。

次に、スリコカメラ。←ここをクリックすると同じく声が聞こえます。なんだか緊張しています。

同じ距離で話しかけたんですが、スリコカメラのほうが遠くにあるような印象ですね。それと、音が軽い。聞こえやすいことは聞こえやすいです。

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というわけで、総評。金額相当と割り切って使えば問題ないかな。出張先で「あ!Webカメラ持ってくるの忘れた!」とか、「突然Webカメラが壊れた!」というような時に、近くのスリーコインズに飛び込んだらその場をしのげる、という感じでしょうか。

ちなみにWebカメラとしてのスペックは、

  • 画素数:30万画素
  • 解像度:640 × 480 ピクセル
  • コネクター:USB 2.0
  • ケーブル長:約110cm
  • 対応OS:Windows 7/8.1/10、まcOS 10.13以降

だそうです。ごめんなさい、フルHD対応のC920nと比較した私が悪かった。そう考えると、1,500円だということを考慮に入れると、健闘しています。

でも、注意してください。この製品の "しぼり" って、ピント合わせのリングのことですからね。

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