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人を動かすものは何でしょうか?様々な「座右の銘」から、それを探っていきたいと思っています

13. 「消費増税」って、おかしくありません?

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消費税が2017年の4月から10%になるとかならないとか、衆議院が解散するとかしないとか・・・4月18日には、「首相 消費増税予定どおり 衆院解散考えず」というようなニュースも出ておりました。

でね。消費税が8%になるとかならないとか、のあたりから、この話題が出た時にとてつもなく違和感を感じていることがあるんですよ。いえ、ここでは消費税を増税することが是か非か、について論ずるつもりはありません。

違和感を感じていることは、ずばり

消費増税

という言葉です。これ、おかしくありませんか?なんで「消費増税」って言うの???

消費税増税、じゃないの?

だったら、所得税が上がることは「所得増税」って言うのか?法人税が上がることは「法人増税」って言うのか?いやぁ、どうも違和感があります。酒税が上がったら「酒増税」???言いませんよね。

色々調べてみたら、どうやら語源は2012年に成立した「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」のことを「消費増税法」と呼んだ(呼ばせた?)ことのようです。いったい、誰が「消費増税法」などという名前をつけたんでしょう。その裏は全然わかりませんが、私はとっても作為的なものを感じます。

つまり、「消費税増税」というより、「消費増税」というほうが語呂がよく、おまけに「消費が増える税」のような印象を与えることもできそう。多くの人は「税金」という言葉にネガティブな印象を持っているでしょうから、「税」という単語が2つ並ぶとどうしてもネガティブな印象が増してしまいます。つまり、「消費税増税」というより「消費増税」と言ったほうが、なんとなく前向きに聞こえる、というようなことを考えてこう呼ばせたのではないか、と思うのです。あくまでも、私が思うだけですが。

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言葉から受ける印象は意外に強いインパクトを与えます。例えば、「彼は仕事熱心だが大酒飲みだ」というとなんとなくネガティブに聞こえ、「彼は大酒飲みだが仕事熱心だ」というとなんとなくポジティブに聞こえませんか?言葉の選び方ひとつで、印象がとっても変わるんです。「省エネルック」は全然流行らなかったのに、「クールビズ」は定着しましたよね。これも、名前から受ける印象が原因なのではないか、と勝手に考えています。

というわけで、相手の首を縦に振らせるために、言葉を慎重に選ぶ。やってみて、ソンはないですよ。

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