オルタナティブ・ブログ > 谷誠之の 「カラスは白いかもしれない」 >

人を動かすものは何でしょうか?様々な「座右の銘」から、それを探っていきたいと思っています

4. 変わらなきゃ!

»

MOBILIS IN MOBILI

いきなり、なんのこっちゃ?これは「モビリス イン モビリ」と読みます。ラテン語で、「変化をもって変化する」という意味です。

私が大好きな、東京ディズニーシー。その「ミステリアスアイランド」というテーマポート(中央のプロメテウス火山がある場所です)は、「海底2万マイル」の主人公であるネモ船長が、地底と海底の研究のため、小豆島のような島に作り上げた研究施設という設定です。彼の地底の研究の一端が「センター・オブ・ジ・アース」というアトラクションで、海底の研究の一端が「海底2万マイル」というアトラクションで体験できます。

それはさておき。冒頭の「MOBILIS IN MOBILI」は、ネモ船長の座右の銘です(という設定になっています)。自らが変化することによって、周りに変化をもたらす、というような意味です。

実は、すべての生き物は、変化を本能的に嫌います。変化、特に環境の変化は、生命維持をおびやかす可能性があるからです。地球の表面温度が極端に下がって恐竜が絶滅した、なんて話は有名ですね。変化とは、生き物にとって死活問題なのです。

逆に、変化に強い者、変化に柔軟に対応できる者は、生き残ります。生き残る可能性が高い、というのが正しいでしょうか。かのチャールズ・ダーウィン氏も、「最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である」と言ったとか言わないとか(少なくとも「種の起源」には書いてないそうですが)。逆に、ほとんど変化せずに2億年近く種を維持し続けているゴキちゃんは、もしかしたら最も完成した生き物なのかもしれません。

さて。変化を嫌うのは、生き物の本能です。それは知恵をもった人間でも同じ事が言えます。できることなら、変化したくない。変化を受け入れたくない。多くの人は、無意識にそう思ってしまっています。かく言う私もそうです。しかし、人間の文明・文化が、自然環境の変化よりもはるかに高速に変化する社会環境を作り上げてしまいました。もはや、変化を嫌っているわけにはいきません。逃げ続けると、そう遠くない将来に逃げ場を失います。

そんな中、面白い言葉を見つけました。変化の公式、なんだそうです。元ネタは、Roger Hebden氏が書いた「Affecting Organizational Change」という書籍だそうです(残念ながらリンクを見つけることができませんでした)。そこでは、変化というものについて、とても簡単な式で説明されているのだそうです。

苦悩 + 願望 = 変化

苦悩は、変わらなきゃ!と思う動機となり、願望は、変わりたい!という動機に対するガソリンになります。部下が変わってくれないと嘆く上司、上司が変わってくれないとなげく部下の方々は、まず相手に何らかの形で苦悩を認識してもらう必要があるわけですね。現状に不満がなければ、変わらなきゃ!とは思えない。次に、どう変わればいいのか、変わったら何がどうハッピーになるのか、という具体的なソリューション(解決策)を示して、変わりたい!と思わせ続けることが重要だということです。

私も、変わらなきゃ。1.でも述べましたが、やっぱりお腹のお肉が・・・

Comment(0)