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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

【新刊出ます‼】『事例で学ぶOJT 先輩トレーナーが実践する効果的な育て方』(経団連出版)2021年7月12日

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5年ぶりに新刊本を出版します。

経団連出版から書き下ろし2冊目。私自身の本としては、10冊目になります。


事例で学ぶOJT 先輩トレーナーが実践する効果的な育て方

です。

2021年7月12日発売。すでに予約スタートしています。どうぞよろしくお願いいたします。

私とOJT


私、ひょんなきっかけからOJTに関わるようになったのが2003年のことです。

OJTについて自らが新入社員時代に受け、若手のころ何度かOJTトレーナーになったことがあったというだけでは研修も作れないので、企業の方たちと対話し、現代のOJTは何かをずーっと探究してきました。

OJTトレーナー研修も試行錯誤して作りましたし、その上司にも若手育成のノウハウ、必要だなと実感したことも度々ありました。若手の声も聴き、OJTトレーナーが見えている世界と若手(主に新入社員)から見えている世界が違うんだなということもよく感じてきました。


現場のOJTトレーナーの皆様、おそらく数千人という方たちと悩みを共有したり、現場でこんなことやって、いい結果が出たんですよ、という話を聴いたりして、約20年、OJTがライフワークのようになっておりました。

よくネタ帳みたいに、「現場のOJTの実践例」とか「こういう悩みを聴いた」とか「こんな面白い体験を教えてもらった」というのをメモしてまして、それをいろいろな企業でのOJT研修などでお話すると、「他社での具体的事例が面白い!」「もっとたくさん事例話して」と言われることも多く、そうか、このネタ帳は役立つんだ、と思ったものでした。

であれば、もっと広くご紹介できれば、と再度整理し直してみると、60個以上になったので、これをできるだけたくさん盛り込んだ本を作れないかなと考えていました。

書籍化への道


どこで本にすればいいだろう?どうやって実現すればよいのだろう?と思っていた時、経団連出版の方から、1冊目『はじめての後輩指導』が久々に増刷になります、という連絡が来ました。

その連絡メールの返信に、「実は、OJTをずっと探究してまして、現場の事例をまとめたら60個以上あったので、本にまとめたいんのですよね。経団連出版から出すことは可能ですか?」とダメ元で聴いてみたのです。

相手の方は、増刷とか印税の連絡をする事務部門の方かもしれないと思ったので、恐る恐る返信に書いたみたところ、その方がまさに編集者だったのですね。

で、「とりあえずネタ帳見せてください」となり、
「はい!」とすぐ、リスト送り、
「出版企画書まとめました」
「えー、はやっ」
「企画通しました」
「うわー、はやっ」
「2021年4月出版で!」
「はい!」
と、

広辞苑の「とんとん拍子」の用例に載せたいほどの絵にかいたような「とんとん拍子」で出版が決まったのでした。

いやぁ、人間、思ったことは口に出すもんです。
そして、その時が来たらすぐ出せるように、リストはまとめておくものです。

そんなわけで、その方とタッグを組んで、本を作り始めようという頃、父の死(2020年11月)があり、2か月くらい私の作業がストップしてしまったのですね。

で、予定よりちょいと遅れてブーストして、結果的に、7月出版ということになりました。


この本の内容

この本には、2003年から2021年までに私が関わったOJT研修やそれに関わる顧客との打ち合わせ、会話などで拾い集めた事例をおそらく111個くらい盛り込んでいます。

こういうことを試みた人がいる。
こういう風に新入社員が話していた。
これで失敗したという人がいる。
新入社員はこう思っているみたいですよ。
上司の悩みはここだとよく聴く。
OJT研修で全員が拍手した事例はこれやこれ。

などなど、私が集めた現場事例(IT業界のものが多いですが、製薬業、流通業など多様な企業の例も)を盛り込みました。

トピックごとにほぼ独立・完結しているので、見出しから気になるトピックを選んで、バラバラに読んでもたいてい意味は理解できます。

現場のOJTのお助け本になればいいな、と思っています。

OJTトレーナーの方が、「ほかの人はどうやっているんだろう?」とよく思うんですよね。
その答えのいくつかがこの本で見つかると嬉しいなと考えながら、一生懸命書きました。
OJTの副読本に使っていただけたら嬉しい!です。

※2020年にテレワーク、リモートOJTという事態になって、どうしようか迷ったのですが、本にはさほどリモートOJTに関する事例は載っていません。結構人が「密」になっている時の例も多いので、違和感があるかもしれませんけれど、基本的な考え方、エッセンスはどういうOJTでも役立つと考えています。また、密事例であっても、2022年4月入社の新入社員OJTではそのまま使えるものも多いのかなとも思っています。

久々の執筆で


前作2016年発行『ITエンジニアとして生き残るための「対人力」の高め方』も書きおろしでしたが、同僚の都川信和との共著でしたし、都川にうんと助けられました。

今回、単著での書き下ろしは、実に15年ぶり。経団連から出した1冊目『はじめての後輩指導』以来なのです。
(それ以外の本は、基本的に連載を再編集し、加筆修正する、といったものか、共著です)

58歳の書き下ろし。

きっつーと思ったのは、老眼です。

土日しか作業ができないので、土日に集中して、原稿書いたり、校正したりしていましたが、16時くらいを過ぎるととたんに焦点が合わなくなってくるんですね。もう何も見えない!


田辺聖子さんも橋田寿賀子さんも瀬戸内寂聴さんも佐藤愛子さんも、とにかく、皆さん、すごい!尊敬しかないと改めて深く感じ入りました。


※追記※ Kindle版は、2か月くらい遅れて出る予定です。8月末か9月でしょうか。


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