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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

【OJT】先輩の何気ないセリフに新入社員は戸惑う

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「あ、これさぁ、"いい感じで"やっておいて!よろしくっ!」

俺、よくこう言っちゃうわ。

でも、俺も1年目の時、言われて、「いい感じってどんな感じだよ」と戸惑いまくったことがあるから、本当はダメだよね。


そんなことを言っているOJTトレーナーがいました。

「いい感じでやっておいて」

たしかに、「いい感じ」って「どんな感じ」なのでしょう?

これでいいかなぁーと想像力を働かせて、自分が考える「いい感じ」で片づけ、成果物を見せに行くと、「これじゃねぇんだよ」とか言われて、差戻しになったり。

だーかーらー、「いい感じ」ってどんな感じかを最初から言っておいてよ!と思うわけです。


こういうさりげない、何気ないセリフに新入社員は戸惑います。

じゃあ、「いい感じ」がダメなのか?というと、経験者(旧人)同士ならこれでも通じる場合は多分にあるでしょう。以心伝心。言わなくても、「わかる、わかる」という「阿吽の呼吸」もあるはず。

新入社員が戸惑うのは、共有する文脈が少なすぎるからです。

共有されていないものが多い中での、「いい感じ」は、かなりキツイ。結構キツイ。相当キツイ。

指導する側は、自分の使っている言葉が、文脈を共有できている相手用か、それとも新入社員(組織の新規参入者)向けのものになっているか、ちゃんと考えて話す必要があるのですよね。

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博報堂のOJTの取り組みを余すところなく伝えるこの一冊。

本当におススメです。

著者の白井さんは、「OJTのヘンタイ」です。(自称されているのだから、言っていい)

「OJTのヘンタイ」が極めたOJTの現場実践記録。

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