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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

質問の主旨を理解し、手短に答えよう。

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マンションで、消防署による消防訓練がありました。AED人形にも来てもらい、消防士の方に説明を受け、皆で体験もしました。

消防士の方は、救急救命にも消火活動にも熱い想いがあるらしく、もうすんごく話が長く、詳しい。そして、楽しそうに楽しそうに話していらっしゃる。人は、自分の得意分野になると、「このことを皆に伝えたい!」「これを皆さんに覚えてほしい!」と想いが溢れてしまい、つい長話になりますし、マニアックな内容にもなっていってしまうものです。

まあ、それはいい。私もそうなることはあるし。

気になったのが、質疑応答の場面でした。

住人が質問します。

消防士が回答します。

「そこを訊いているんじゃないんだが」

と思う回答が、それでもながーくなされ、「いやいや、そこじゃない。質問し直したい」と心の中で思いながらも話が途切れない。笑。

たとえばですね。こんな質問がありました。

「街中で人が倒れていて、何とかして助けてあげたい、と善意でAED使ったり、心臓マッサージをしたりしても、結果的にその方が亡くなったとしますよね。それって、救助に当たった、私たちのような素人が罪に問われることもあるんでしょうか?」

消防士は、こう答えました。

「いい質問ですね。いい質問です。大事な点ですね。もし、皆さんが、この人(AED人形を指す)の心臓を動かそうと、足で踏みつけたらどうなりますか?心臓マッサージをしていると言っても、悪意がありますよね。でも、手で、さっき押してたように一生懸命やった、という場合、どうでしょう?そこには善意しかないですよね。もしその結果不幸にして亡くなったとしても、それは、善意に基づくので、罪に問わないという、アメリカには、"よきサマリア人の法律"というのがあって、ですね、罪に問われないんですが、日本はそういう法律はありませんけれども、基本的にそれは罪に問われませんし、もし、万が一訴訟になっても、負けたという例は聴いたことがありません。だから、安心して、倒れている人がいたら、積極的に助けてあげてください。」

(・・・ながいよ!(笑)

この質問、こう答えたらシンプル。

「はい、これまでに罪に問われたという例は聴いたことがありません。安心して、とにかく目の前の人を助けてあげてください」


質問に対する答えが長ければ長いほど、互いに何の話だったか、わからなくなります。

質問には、即答する前に、「こういう質問ですよね」と確認して、「YesかNo」なら、まずは、その結論を言うとよいのです。

上記の「よきサマリア人の法」なんか登場させなくても、回答はできるはず。

おそらく、消防士さんは、「知識と経験が豊富で、伝えたい熱意」が溢れんばかりになっていて、つい、1に対して100くらいを話したくなってしまったのでしょう。

ところで、AEDも消火器も何度聴いても何年か経つと忘れてしまうので、定期的に訓練するのは大事ですね。

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