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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

生産性、効率化といってばかりで、大切なことを忘れていないか。

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SEの嘆き。

「職場のコミュニケーションは大事だってのはわかるし、そのためには、仕事のことだけじゃなくて、仕事以外の会話を交わすことにも意味があるというのもよく理解できるんですけど・・・」

「理解できるんですけど・・・?」

「でも、今って効率化!生産性!って声高に叫ばれていて、今までと変わらない人数なのに、多くの仕事があって、納期短く、品質基準厳しく、だから、しゃべっている暇あったら、仕事しろ、って感じになるんですよねぇ」

「なるほど」

「雑談なんかしていると、雑談している暇あるのか、と思われそうで・・・」

「ふーむ。話しづらいわけですね。・・・と言いつつ、雑談というか、ちょっとした会話、たとえば、土日って何していたの? 暑いねぇー、寝苦しくない?暑さ対策ってなにしている?なんていうさりげない会話が人間関係を作っていて、それで仕事の依頼がしやすかったり、トラブルを早く収束させたりするって側面もありますよね」

「うん、それはわかるんですけど、会話していたから人間関係がよくなって、それで生産性につながったって、数値化できないでしょう?それに関係構築って長いスパンで見ていくものですし、そういうの、MGMTからは評価されないんですよねぇ」

「むむー、困ったもんですねぇ」

・・・と、まあだいたいこんな会話を交わした。

ホーソン実験で明らかになったじゃないか!

生産性には、実は人間関係が非常に影響しているらしいってことが。
あるいは、プライドとかやりがいみたいなものが生産性にとても大きく影響しているってことが!


実は、職場のちょっとした雑談が、単に「仲良くなる」ってことではなくて、「仕事の質」や「量」についてとても重要な働きをするはずなのだけれども、今や「生産性」「効率化」「無駄の排除」「すべてのActivityを管理」なんてことばかり言っていると、そのとても大切なこと(人は、心を持っていること、人は、人との関係で活動していること、など)をつい忘れてしまう、いや、蔑ろにしてしまう。(ないがしろ、って、蔑ろ、なんだ、と変換されて気づく)

「人間関係なんかなんぼのもんじゃい。それより手を動かせ、生産しろ!」と思っているMGMTがいるとしたら、「ホーソン実験」の話をしたほうがよいかもしれない。

本当に世知辛い世の中になりつつあることよのぉ。

オフィスの会話って、毛づくろいみたいなところがあるのにね。

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