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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

トイレに行っといれ♪

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日本ほどトイレが進化している国はないという話をよく聴きます。

「テルマエロマエ」では、阿部ちゃんふんする主人公(古代ローマ人)がシャワートイレに驚いて、ひやぁっ!となっている様子が描かれていました。
古代ローマ人でなくても、トイレはどんどん自動化が進み、ずっと日本に住んでいる生粋の日本人である私も驚くばかりです。



あるビルで1日過ごした時のこと。そのビルのトイレの個室には、「トング」がおいてあり、貼り紙にこう書いてありました。

「便器にボールペンなどを落とした場合は、このトングで拾ってください。そのまま流されますと、修理のために、述べ3名の人間が述べ2日間を費やすこととなります」

凄く具体的な注意書き。思わず、人件費を計算してしまうほど。

単に「ボールペンを落とさないでね」「落としたボールペンを流さないでね」と書くよりも説得力があります。だいたい、台所用品であるトングがトイレにかかっているだけで相当な違和感があるので、この貼り紙を読まない人はいないと思われますし。

このトイレ、もう一つ特徴がありました。

自動水洗が非常にスピーディーなのであります。

便器に座っていますね。用を足しますね。立ち上がりますね。すると、もうじゃーっと流れてしまうのです。

「拭く」という行為を挟めない素早さです。

1回目失敗し。結果的には、二度流す羽目になりました。 「水資源を大切に」というメッセージも書いてあるので、申し訳なく、次にトイレに行った時には対策を立てました。

座っている状態でペーパーを手に持ち、背中側に手を回し、中腰で拭けば、フラッシュが自動で動く前に全てを終えられるのではないか? そう考え、やってみました。

しかーし、中腰になった瞬間に水がじゃーっと流れてしまうのです。

ま、ま、間に合わない。

むむー、どうすればいいのか。

はて、このトイレではどうやって皆さんお尻を拭いているのだろう? (あ、びろうな話でスミマセン)

3回目も失敗し、このビルでの仕事も終えたので、涙ながらに辞去いたしました。 
トイレのフラッシュを1回だけで用を足すことがとうとうできず、敗北感を味わったまま帰途につきました。



別のビルで。

このトイレにも貼り紙が。

「便座が温められています。 節電のために用が済んだら蓋は必ず閉めてください」

そりゃそう。大事なことです。私も自宅では蓋を閉めていますので、これはどうということのない注意事項です。よかった。

便座に座り、用を足します。
今回は、腰を浮かしただけで自動に流れてしまうこともありません。

壁にあるセンサーに手を当てると流れる仕組みだからです。ほっ。

センサーに手を当てフラッシュを作動させました。

貼り紙で注意を促されているように、ちゃんと蓋も閉めました。

その時です。なぜか、閉めたはずの蓋が持ち上がってしまうのです。
蓋センサーが私の気配を察知し空いてしまうようでした。

ムム? どこに立てば、この蓋は閉められるのだろう?

再び、蓋を閉めます。センサーにひっかからないよう、最大限に注意しながら、トイレから出ようとすると、内側に開く扉の関係で、どうしても自分がセンサーを横切るようなのです。

再び、すーっと蓋が開いてしまいました。

何度か繰り返した結果、この蓋は開いてしまう、という結論に達しました。

「節電のため、蓋を閉めてね」と書いてあるのに、そのルールを守れなくて申し訳ない。

こうべを垂れながら、トイレを後にした私です。

人生、思うに任せぬことは多々あります。 幼児相手でも思うとおりに行かないものですが、トイレもしかりです。

「泣く子とTOTOには勝てぬ」

貼り紙の注意事項に忠実であろうとすればするほど、自動トイレの矛盾に悩むのです。


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