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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

最近、「犬食い」が気になって気になって仕方ない中、はやり「それはいかん」とはっきり書いてある食育の本を読んだ

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数年前から気になりだしたことがあります。

レストランで、居酒屋で、見知らぬ人が・・・あるいは、TVの中の有名人が食事をするとき、お箸を持つ手ではないほうの手をテーブルの下におろしている人が、とても増えた。

ある時は、おしゃれな和食やさんで一人ランチしていたら、隣に、とても素敵な恰好をした女性陣(見知らぬ方です)が座っていて、その中の一人が片手でお箸を持ち、片方は膝の上に手を置いている。

お茶碗をテーブルに置いたまま。

先日出張先のホテルで朝食をとっていたら、やはり、隣の女性が片手をひざに手を置いたまま、味噌汁のわかめをすくい上げていました。

とにかくやたらと目にするのです。これ、「犬食い」というそうですね。気になる方がいらっしゃるのか、ネットでも「どう思いますか?」という相談があり、それに対して、「それは品がない」「動物と同じ食べ方だ」と批判的なコメントがだだーっと並んでいました。

家庭のしつけの問題ではあると思うのですが、私が見かけるのは、どこでも大の大人。手がテーブルの下に降りているケースは男女問わずです。

だいたい、テーブルにお椀を置いたままで、わかめをずるずるって、食べにくいはず。そもそも和食は、器を持ち上げて食する文化です。

テーブルに置いたままでいただくのは、見た目としても美しくない。

・・・・なんてことを、ずーっと考えていたら、やはり、「ダメだよ」と書いている方がいらっしゃいました。

服部先生です。食育についても熱心に活動なさっていて、著書も多い。

私が最近読んだのは、『なぜ、好きなものだけ食べてはいけないの?』です。漢字にはルビがついていて、平易な表現で書かれていますが、大人が読んでもとても勉強になります。

お菓子でお腹を満たしてはだめ。とか、子どものうちからダイエットなんかしちゃだめよ。お箸のマナーも、食べ物を大事にすることもあらゆる角度から書いてあります。そこに「犬食いはダメ」ときちんと書かれていました。

お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんなど周囲の大人が子どもが小っちゃい時から口うるさく言って、それでようやく習慣づくのでしょうか。

オトナになると、周囲は眉をひそめつつ、注意はそうそうしてくれないものです。知らないまま、ずっと犬食いしてしまうこともあるのかも知れません。

そういえば、数か月前に素敵なしつらえの和食やさんで、カウンターに通されたら、先に座っていたシャネルスーツ風のお召し物のシニアな女性が、並ぶ小鉢を全部箸で引き寄せているのが目に入り、卒倒しそうになりました。 服装や見た目と食事のマナーは、必ずしも一致しないのだなあ、と思った次第。

この本、お奨めです。私は、ジムのトレーナーに紹介されて読みました。勉強になりますよ。

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