オルタナティブ・ブログ > 田中淳子の”大人の学び”支援隊! >

人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

自分が生きた証は人を育てることでしか遺せないのではないか。

»

昨日(10/19金)夜、ITmediaエグゼクティブ会員様向けのセミナーで「若手育成」についてお話ししました。90分で途中4回のトークタイム(ペアで話をしていただく)をとりました。

わいわいがやがや、賑やかに盛り上がっていらっしゃいました。

マネージャー、経営者中心の会なので、あまり細かいスキルを体験学習するというよりは、根本的に自分の成長や他者の成長支援にまつわるご自身の過去の経験を思い出していただいたり、ご自身の工夫を話していただいたりしました。

最後の最後で、「若者をたとえば”ゆとり世代”、”困ったもんだねー”と言うのではなくて、それよりも、これからの社会を支える彼らをきちんと育てることにパワーを使いたいと思う。若手よりは先にリタイヤする私たちができることといえば、人を育てることだけれど、自分が生きた証は、そうやって後輩たちを育てていくことでしか遺せないのではないか」といったことをお伝えしました。

人を育てることこそが、自分が去ったあと(人生が、と言う意味でもあり、社会的に、という意味でもあり)でも、何かを遺しておく唯一の方法なんじゃないかと思うのです。

だから、惜しみなく自分が持っている何かを伝承する。「自分が苦労して手に入れた知識だから簡単には教えたくない」などと思わず、じゃんじゃん提供する。自分の知識・スキルだけではなく、自分の考えや想いやあるいは長年培ってきた人脈や、そういったあらゆるものを次世代に伝えること。 これが中高年が力を注ぐべきことの一つのように思うのです。

中高年のキャリア論の中には、「世代継承性」が一つのテーマとして掲げられます。「自分」だけにフォーカスせず、「次世代」を意識したキャリアを中高年は考えていくことが大事なのですよね。

多くの方と名刺交換をしましたが、ある方が「最後の”生きた証は後進を育てることでしか遺せない”というのは、いい言葉ですねぇー」とおっしゃってお帰りになりました。

ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

★ITmediaエグゼクティブは会員登録が必要です。審査があるようですので、ご承知おきください、だそうです。(以下のサイトから会員登録を試みることができます)

登録サイトはコチラ

Comment(0)