後輩の成長支援をしていると時々いいことがあります
後輩を育てる、というのは、ちとおこがましいような気がして、だから、「成長支援」という婉曲表現を使ってみたりしました。
企業のOJT支援は私のライフワークの一つですが、一方で、入社2年目の24歳春から、自部門に配属される新卒新入社員のOJTに自ら手を挙げ、勝手に取り組んできました。20代~30代前半ごろの話です。(以降、新卒を採用しなくなったため)
24歳とか25歳の「先輩ヅラ」したい私は、今考えれば、超生意気で、えっらそーなことを後輩たちに言っていたわけです。今思えば、なんとおこがましい、と思うようなことを後輩(といったって、1歳、2歳しか違わない相手だったのに)に言っていたわけです。自分だって相当な落ちこぼれだったのに。
んでも、んでも、ですね。
暦巡って、20年も経って、後輩が経営者になったり、経営に近いところにいたり、あるいは、部長・課長になって。つまり、アタクシよりうんと偉くなっているわけですね。
おぉぉぉ、これ、嬉しい。
そして、さらに嬉しいことがつい最近起こりました。
20年以上前に新卒で入社してきた、ある後輩男性は長らく音信不通になっていて、とても心配していたのですが、ちゃんと生存が確認され、しかも部長になっていましたーーーーーーーー。
でもって、その後輩男性が発見されたのと同時に、彼の同期同士で集まった際、「もういっかい、昔の仲間と会える呑み会を開こう」となったそうであります。(一人は現在、私と同じ勤務先に残っています)
「誰に逢いたい?誰に声掛けようか?」という話になった際、「だったら田中さんに逢いたい。とにかく、田中さんと逢いたいので、田中さんの都合優先で、飲み会をアレンジしてくれ」と熱烈コールしてくださったとのこと。
いやぁ、これ、本当に先輩冥利に尽きます。
20年以上前にOJTで関わった後輩。その後、どこへ行っちゃったのかなあ・・・と心配していた後輩(男性です)。でも、誰と再会したい?と問われた時に、「田中さん!」と言ってくれたという・・・。
「それ、怖いから、かしらん? お局様だからかしらん?」と訊いてみると、
「うーん、えっと、・・・・・ お母さん? たぶん、お母さん的存在だから・・かな」とのこと。
お母さんでもなんでもよろし。
私は嬉しい。
大したことをしたわけでもなく、なんだかたぶん、偉そうに威張っていただけの先輩だったと思うのだけれども、それでも、20年以上の時を経て、「呑み会するなら、田中さん」とまず名前を挙げてくださったことに。 ひたすら感謝なのです。
OJTというか、後輩の成長支援というのは、こういう楽しさがあるのだと思います。
何年、何十年経過して、なお、なんとなく「気になる存在」でいられる・・・かも知れない、という。
立派になった後輩たちに再会できる、という・・・。
あ、ところで、以前ここに書いた「お客様先の2年目の方との合コン」は、社交辞令ではなかったようで、現在粛々と準備進行中です。
これはこれで、本当に嬉しいことです。
本当に、これがあるから、辞められないんだなあ、この仕事。 人と常に関わるのは、エネルギーの要ることではありますが、一方で、やはり、喜びと楽しさに満ち満ちています。