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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「朝から機嫌の悪い先輩が・・・」

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新入社員研修の長いIT業界(職種)も、そろそろ現場に職場に配属される時期。

受け入れる現場の先輩たちもわくわくどきどきしていることでしょう。

ある企業で「この1年を振り返って何を感じていたか」というアンケート(のようなもの)をとったことがあります。入社年度の2月くらいに。

色々な興味深いコメントの中で「朝から機嫌の悪い先輩が多い」「挨拶すると無視される」「挨拶をしたら”うるさいっ”と言われた」などというものがありました。少なからず。

新入社員は、配属までの研修で、さんざん「挨拶しなさい」「大声で元気よく挨拶を」「挨拶は?」と言われ、「挨拶は大事」「挨拶は社会人の基本」と教えられ、研修の開始・終了時には「おはようございますっ!」「ありがとうございましたっ!」などと起立して一礼をしている場合もあります。

現場に配属になってもその行動は継続するので、職場に足を踏み入れたら、早速上司・先輩に「おはようございます!」と言うわけですが、先輩が返事してくれない、一瞥もくれない、ということも多々あるようです。返事してくれても、小声で聞こえない。こちらを向いてくれないなど。

気の毒なケースでは、「おはようございます!と挨拶したら、”現場では、挨拶なんてしなくていいんだ!”と返されてしまった」という新入社員もいました。この先輩は、本当に挨拶が不要だと考えているわけではなく、おそらくたまたまご機嫌斜めだったのだと思いたいところですが。


ある時、管理職研修の場で、「新入社員のアンケートで”機嫌が悪い先輩が多い””挨拶しても返事がない”などという声が案外多かったので、受け入れる上司・先輩は、自分達の態度も彼らの配属前に見直すチャンスですね」ってなことをお話したことがあります。たいていは、「そうだよね、確かに」と苦笑いしながら、わが身・わが職場を振り返ってくださるのですが、一度だけこう反論されたことがあります。

「職場には、不機嫌な人もいる。色んな人がいる、色んな職場がある。そういうことを学ぶのもOJTなんじゃないですか?新人のために、いつも機嫌よくしていないといけないんですか?私はそうは思わないけれど」と。

かなり厳しい口調だったので、一瞬ひるんでしまうほどでした。でも・・・、何かちょっと違う。

新入社員のために機嫌よくしていよう、ではないよなあ。職場の環境、働く場で他者が気を遣ったり、他者をびびらせたりするほどの「不機嫌」菌を撒き散らすことはないよなあ。だから、「ごっきげん!」とまでは行かなくても、不機嫌を全身で表わさず、自分をコンロールするのも大人の嗜みかなあ、と思ったり。

挨拶されたら、挨拶を返す、くらい、誰もが普通に実践できることじゃないかな。(たとえ、機嫌が悪くても、その原因は挨拶してくれた人にないでしょうし、たいていの場合)

それに、
不機嫌オーラって、周囲にネガティブな波動を届けるだけではなく、実は、自分自身にも「回帰」しているような気がするのだけれど、どうなのかしらん?

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