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「自分のため」か「会社のため」か―「最近の若い人」で思ったこと

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こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。

先日、古い友人と話していたら、「最近の若い人」の話になりました。

ある層をラベリングして、一般化するのはあまり好きじゃないのですが、話を分かりやすくするために「最近の若い人」という言葉をそのまま使いたいと思います。若者だけの話じゃないとは、思うけど。

友人の話はこうでした。

「最近の若い人は、自分のことしか考えていない。会社で仕事を教わり、会社のお金で資格まで取らせてもらったのに、ある時期が来たら、『この会社でやることはやったので、より条件のいい次の会社に行きます。さようなら』と出て行ってしまう。ボクらが若いころは、『会社のために』って気持ちがどこかしらあった。最近の若い人は会社のことを全然考えていなくて困る。会社のことを思える社員に育てるためには、どうしたらいいんだろう?」

なんだか、すごくよく分かる気がします。友人も経営者なので、いろんな苦労をしていると思うと、なおさらね。

ボクは個人的に、働く動機は「自分のため」でいいんじゃないかと思っています。ボクもそうでしたけど、自分がまだ満たされていないときに、「会社のため」「社会のため」とはなかなか思えないですもん。

「満たされる」とは、お金とか、そういうことよりも、何かこう、「精神的な何か」みたいな。

「精神的な何か」とは、たとえば......

  • 「自分が傷ついた経験がある。そのとき、誰かに助けてももらった。ありがたいとおもった。だから、周りの人も助けてあげたい」
  • 「以前は気づかなかったけれど、昔、周りの人を傷つけていたことに気づいた。だから、周りの人に何か恩返しがしたい」
  • 「自分は今まで、周りを気遣える人じゃなかった。でも、ある人の気遣いに感動した。すごいなと思った。だから、自分も周りを気遣えるようになりたい」
  • 「今までは、自分の環境がありがたいなんて思ったことがない。だけど、そうじゃない人に出会って、自分の環境が恵まれていることに気づいた。"ありがたいな"と思えた」

そんなときに、何か、「今までと同じじゃいけないな。変わらなきゃな」なんて思う。そういうのを「成長」というのか、よくわかんないけど、周りに目が向くようになれるのって、そんな経験をしたときなんじゃないかな~と思うのです。

もちろん、「もっと会社のことも考えなさい」とか、「周りの人に感謝しなさい」なんて言えなくもないけど、表層的な理解で、こころの底から思っていないのなら、あまり意味がないような気もするし。

一方、ずっと「自分のため」という人は、いつかどこかで淘汰されるんじゃないかとも思っています。「自分がよければ、それでいいんだ」......そんなヤツと一緒に仕事をしたいと、少なくてもボクは思わないから。

なので、いろんな経験をするまでは、「自分のため」でいいんじゃないですかね。もちろん、社員の成長を待つ間に自分の元を離れていく人もいるかもしれないけど、それでもあなたが、会社の仲間や、大切な人のために頑張っていたら、きっと、別の形で返ってくると思う。そんなんじゃ、だめかな。

ちょっと、冗長的な文章になっちゃいました。

週末ですね。どうぞ、楽しい週末を。

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