挨拶をする利点はこれだけある!
職場で挨拶をした時、相手の返事がテキトーだと不愉快になる。パソコンを見たままでこちらの顔を見なかったり、声が聞こえないくらい小さな声だったり......。
「挨拶は大事だ」ということは皆、頭ではわかっているはず。入社したての時は大きな声で挨拶をしていたのに、職場に慣れ、毎日繰り返しているうちに手を抜いた挨拶に変わってしまう。しかし、今一度「挨拶は大事だ」ということを思い起こそう。
そして、挨拶を継続しよう。「習慣が変われば人格が変わる」という格言があるように、良い挨拶を続ければ良い人格が備わり、まわりからの評価は高まるはずだ。
挨拶ができない原因やメリットを理解して、今日から良い挨拶をするように心がけよう。
挨拶ができない原因
自分の心を見透かされるから
小学生の時、好きな女の子にだけ元気に挨拶をしている同級生がいた。近づきたい、仲良くなりたいという想いから、声をかけアプローチをするのだ。しかし、相手の女の子は対照的に近づいてほしくなさそうな様子。まわりにいるクラスメートもそんな女の子とのやりとりを見て、同級生を笑っていた。
挨拶とは相手への好意を示すものだ。だから、「スキ」という気持ちを見透かされないようにするために挨拶を避けるのだ。会っても目を逸らし、挨拶されても挨拶しかえさず、自分の正直な気持ちがこぼれないよう、必死にポーカーフェイスを気取るのだ。
卑屈になってしまうから
少年野球をやってた頃(昭和時代)、監督やコーチは絶対の存在だった。監督が来ると、脱帽し、気をつけをしたまま大きな声で挨拶をしなければならなかった。挨拶をしなかった者は頭や顔を叩かれた。
中学生の頃(昭和時代)、先輩と会ったら挨拶をしなければならなかった。挨拶をしない者は「生意気だ」ということで、放課後に体育館裏に呼び出される。
挨拶とは相手への服従や恭順を示すものだ。服従や恭順は、幼い子どもが大人に対して、生徒が教師に対して、後輩が先輩に対して、弱者が強者に対して行うものだ。だから自分が立場が下になることを嫌う人は挨拶をしなくなってしまう。また、自分より上の人に対しても、あからさまに上下関係がはっきりしてしまうことを嫌って挨拶をしなくなるということもある。
親しくないから
知り合いなら挨拶をすることができるが、よく知らない人に挨拶をするのは勇気がいる。お互いまったく知らないのであれば、割り切って挨拶をしない関係でいることができる。一番ややこしいのは、中途半端な知り合いだ。同じフロアで働いている人に挨拶をしていいのか判断に悩むことがある。こちらは知っていても、相手がこちらを知っているとはかぎらない。挨拶をしても相手も挨拶を返してくれるだろうか? そのような人には挨拶を躊躇してしまうことがある。
挨拶のメリット
好印象を与えることができる
笑顔で大きな声で挨拶をしている人を見ると、「楽しそうだな」「やる気にあふれているな」「健康的だな」と感じる。挨拶をすると、明るく、元気で、前向きな印象を与えることができるのだ。
一方、挨拶をしなかったり、挨拶する声が小さかったりすると、「眠いのかな?」「疲れているのかな?」「体調が悪いのかな?」と感じる。挨拶をしないと、暗く、元気がなく、後ろ向きな印象を与えてしまうのだ。
マナーが良い人だと思われる
知り合いと会った時に丁寧に挨拶をすると、「きちんとした人だ」「マナーのある人だ」「しっかり者だ」と評価される。
一方、挨拶をしなかったり、無愛想だったりすると「あいさつもできない奴だ」「マナーの悪い人だ」「非常識な人間だ」と評価されてしまう。
あなたの味方だと伝えられる
初対面の人や、偶然に居合わせた人に挨拶をすると、「敵ではない」と判断してもらえるようになる。挨拶は「あなたと親しい関係でいたい(敵対したくない)」という気持ちを伝えることができるのだ。
一方、挨拶をしないと、「敵かもしれない」「敵意を持っているかもしれない」と相手から警戒されてしまう。
相手の自己重要感を満たすことができる
挨拶とは、「私はあなたの存在を認めていますよ」という意味であり、挨拶をすることで相手の自己重要感を満たすことができる。
一方、挨拶をしないということは、「あなたは他人だ」「あなたの存在は私には関係がない」と伝えることであり、相手を傷つける行為となる。
相手と良い関係を築くことができる
挨拶をすることで好印象を与えたり、マナーが良い人と思われたり、味方であると伝えられたり、相手の自己重要感を満たすことができる。その結果、相手は自分に対して同じ振る舞いをするようになる。「返報性の法則」により、相手も笑顔で元気で明るく挨拶をしてくれるようになるのだ。
困っている時には助けてもらえたり、元気がない時には励ましてもらえたり、不安な時には「大丈夫」と声をかけてくれるようになる。挨拶は、自分発信で相手に影響を与え、最終的には自分に幸運をもたらすものだ。