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『ニュートラル(中庸)な視点』と『引き出す力』~問題と認識できた時点で、問題は問題でなくなる~

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昨日、旧知の方から「転職」のご相談を受けた時に、考えたことを書きたいと思います。
(オルタナティブ・ブログを書くきっかけになった記事はコチラ Windows女子部 椎野さんと考える 女子の転職活動)

職場内ネガティブキャンペーンへの対応

職場内ネガティブキャンペーン(以降ネガキャン)というのは、「〇〇さんは△△らしいよ」と悪い噂を流すなどの行為のことです。評判を下げられた人にとっては、切実な問題であり、昨日のご相談内容の1つも、この職場内ネガティブキャンペーンの取り扱いについてでした。

誰かが誰かを評価する時、多かれ少なかれ、評価者の主観やバイアスが入ります。この誰かによって決めつけられたイメージがネガキャンによって拡散されてしまうと、自分ではどうしていいか分からず、思考が停止してしまったり、怖くなって身動きがとれなくなったりします。

私自身、過去に何度かネガキャン対象になったことがあるので、そのたびに悲しい気持ちになったり、傷つけられたと感じたりすることもありましたが、EQ(感情知性)をチューニングできるようになった今では、蚊に刺された(一時的に痒いという不快感)程度の感覚になりました。

あまりにも意に介さない様子を見て
「誤解されているのは損ですよ」とアドバイスをいただいたり、「誤解を解かないのは、なぜですか?」と質問されたりするのですが、そのような時は「一緒にお仕事をしていただけば分かることだと思うので」と答え、ネガキャンに振り回されないようにしています。

問題と認識できた時点で、問題は問題ではなくなる

前述のネガキャンもそうですが、相談される方の多くは、不運にも抱えてしまったトラウマに蓋をしておきたいという気持ちと、そのトラウマを何とかして手放したいという気持ちの間で揺れ動いていることに、ご自身で気づかれています。

対話をしていると、複雑に絡まったように見えていたモノゴトが整理され、自然と何かに気づかれ、ご自身で問題の本質に辿りつかれます。そして、たどり着いた問題の本質が、それまでのご自身のアイデンティティを揺るがしたり、手放したりするような大きな変化であったとしても、素直に受け止められた方は、ご自身が望む方向に大きく変容されていきます。

問題を問題として認識できていない時は解決することができないけれど、問題として認識できた時点で、問題は問題ではなくなります。それは、問題と認識できれば、解決策を考え、行動フェーズに移ることができるからです。

ニュートラル(中庸)な視点

私は、誰から人の噂を聴いても、意識的に記憶しないようにしています。それは、思考や感じ方は人によって異なるので、自分で確認するまでは「そういう見方もあるよね」くらいに受け止め、相手に対して先入観を持たず、ニュートラル(中庸)な視点でいるように心がけています。

ニュートラル(中庸)な視点でいるためには、年齢や立場に関係なく、対等かつ尊敬する視点でいることがベースになります。
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ところが、ニュートラル(中庸)な視点で、対等なコミュニケーションをすることは意外に難しいことです。相手より、経験値が高かったり、知識量が多かったりすると、無意識に対等ではないティーチング(教えている状態)になってしまっているケースがあります。特に、相手の年齢が若かったりする場合、指導者モードになってアドバイスをしたり、自分の方が知っていると無自覚で優劣をつけたりしているケースが散見されます。

私は、個別のご相談の時には、やり方を教える(ティーチング)より、相手の無意識下にある思考や感情をプロファイリングしながら、相手の思考に沿ったやり方を考えてもらう(コーチング)に重きをおいています。
無意識下にある思考や感情にアプローチするため、時に厳しい「問い」を立てることもあります。(下記コメントは、ご本人から承諾を得て掲載しております。)

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相手に合わせてティーチングとコーチングのバランスを微調整することもありますが、基本は「思考を鍛えるコーチング」をおこなうために、ニュートラルな視点で、相手から「引き出す」ことを心がけています。

これまで、多くの方々と対話をしてわかったことは、指導する側が、自分に合ったやり方を無意識に誘導している場合、そのやり方が相手の思考に合っていないと、いつまで経っても期待どおりにならず「できない人」という烙印が押されてしまうことがあるということです。
逆に、指導する側のやり方が、相手の思考に合っていたり、相手が指導する側に合わせることができると、指導する側の思考に合ったやり方をしてくれるので、「できる人」という評価につながりやすくなることもあります。

これは、指導する側の「ティーチング」のアンマッチによって、相手の能力が引き出されないだけでなく、誤った評価にもつながるということを意味しています。

メンタリングやコーチングをさせていただいた方々が、それまでの評価を覆し、タレント人材プールに選ばれたり、2段階昇進をされたりと成果を出されているおかげで、教えるのではなく、相手から「引き出す」ことが大きな変容につながると感じています。

ご自身の「思考」や「感情」にDeep Diveし、問題の本質に辿りつき、それを素直に受け止めることができた時、大きな変容のスタートをきることができるのだと思います。

転職相談のメッセージをくれた彼の人生がステキなものになるように、ニュートラルな視点で、彼の才能を「引き出す」ことをしながら、伴走していきたいと思っています。

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