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ヴィジュアル、サウンド、テキスト、コードの間を彷徨いながら、感じたこと考えたことを綴ります。

今日は、W Jennings 作詞 「明日への道標」を聴こう。 ~Still in Solitude(n)~

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作詞家ウィル・ジェニングスの訃報を、9月7日のXのamass公式のポストで知った。
ウィル・ジェニングスといえば、筆者にとっては、「I'M SO GLAD I'M STANDING HERE TODAY」の作詞家である。
初めて聴いたとき、その歌詞に惹かれた。代名詞と関係代名詞の「Th」の音が耳につくも、それが意図されたものだとわかる。シンプルであるがゆえに、味のある歌詞だ。

15年ほど、聴いていなかった。今日は、この歌を聴こう。
その昔に書いて、自社ウェブに掲載していたショートコラムを、ブログに転載する。

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30年ほど前になるだろうか。ラジオから繊細な雨の音が流れてきた。
Joe Sampleの"Voices in the Rain"。
思わずカセットに録音した。その美しい雨音に,採譜して,ライブで弾いたりもした。

ある日,そのJoe Sampleの参加しているグループ,The Crusadersのライブをラジオで聴いた。その中で強く心を打たれたのが,"I'M SO GLAD I'M STANDING HERE TODAY"(邦題:明日への道標)だった。
Joe Sample作曲,W-Jennings作詞,The Crusadersの演奏で,歌うはJoe Cocker。その歌詞の静かな力強さと,感情を抑えた芯の強い表現に,ノックアウトされた。

当時私はフリーランス兼学生で,その数年間は自分の人生の中で最も精神的に過酷な時期だったと,今振り返っても思う。分野を越境しない知に, 意味を見いだせなかった。水の合わない場所に流され,酸素不足でもがいている魚のようだった。仕事に軸足を移し,学業と距離を置いて,ようやく息を吹き返した。
それでも今なお、「この世界はシンプルなのに、この社会は自分には複雑すぎる」と感じている。そんなだから,「I've lived to see the sun break through the storm」のフレーズが,とりわけ心に響いたのかもしれない。

仕事一筋になってからも,自分を鼓舞したい時には,この歌を聴く。
そして,「If you remember sunshine,Even on your darkest day」のフレーズに,奮起する。

訳詞を載せたいところだが,著作権の問題があるから,やめておこう。
多くを語る必要はないだろう。とにかく聴いてみれば分かる。名曲である。

Youtube「I'm So Glad I'm Standing Here Today」(クルセイダーズ - トピック)

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