第21回 セールスフォース・ドットコム社のプロボノ活動に参加しました
皆さん。こんにちは。
今回はセールスフォース・ドットコム社の1-1-1モデルの一環として 実施しているプロボノ活動を通じて、特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様のSalesforce利活用推進を支援してきましたので、そのレポートをお届けします。
セールスフォース・ドットコム社の1-1-1モデルとプロボノ活動について
セールスフォース・ドットコム社は、「1-1-1モデル」という社会貢献活動を設立以来続けています。
1-1-1モデルを簡単に説明すると
- 製品の1%
- 株式の1%
- 就業時間の1%
を社会貢献活動としてNPO/NGOなどに提供するというものです。
例えば、「製品の1%」であれば2.5億ドル相当の製品を提供しています。
(詳細:http://www.salesforce.com/jp/company/foundation/)
一方、「プロボノ」はラテン語で「公共善のために」を意味する「Pro Bono Publico」の略語で、専門家が自身の知識やスキルを活かして社会貢献するボランティア活動全般を意味します。
今回は普段私が活動しているSalesforceのユーザグループを通じてプロボノ支援の募集がありましたので、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様の支援を実施いたしました。
プロボノ支援までの流れ
NPO/NGOなどの非営利団体のSalesforceユーザが、Salesforceユーザグループ会員からプロボノ支援を受けるためには、大きく2つの条件があります。
まずは、前述した1-1-1モデルを通じて、セールスフォース・ドットコム社からライセンスの寄贈または割引提供を受けていること。
そして、そのユーザ様自身がSalesforceのユーザグループに参加し、知識を深めていることが必要です。
その条件を満たしていれば、Salesforceユーザグループに対してプロボノ支援の申請を行うことができます。
プロボノ支援については、ユーザ会のChatterを通じてユーザグループに参加しているすべてのユーザに「募集案内」が告知されます。
プロボノ支援が可能な有識者は募集内容を確認し、自身のスキルがマッチしていればプロボノ支援の応募を行います。
プロボノ支援の事務局は、支援希望者と応募団体のマッチングを行い、両者のコネクションを実施します。
その後は、両者で支援の詳細(実施日時や実施場所)などを個別に協議し、支援作業を行います。
今回実施した支援内容
プロボノ支援で実施する内容は、プロボノ支援者の募集時点である程度明確になっています。
今回は大きく3つの課題に対応することになりました。
① 商談オブジェクトに取引先責任者の情報を表示
② データインポートウィザードの活用方法
③ 取引先/取引先責任者の利用に関するベストプラクティス
① については、非営利団体向けに提供されているパッケージをベースにカスタマイズを行っていたため、そのまま利用するのに適していないため、新たに数式項目を作成する方法によって解決しました。
② については、データインポートウィザードを用いた場合、前回の操作方法(特にインポートデータとオブジェクト項目のマッピング情報)を記憶しておくことができないため、作業が繁雑になっていることが課題でした。
そのため、Dataloaderを用いることで項目のマッピング情報を保存し、次回以降再利用できることを説明し、ご理解頂けました。
③ については、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様の支援者について、団体と個人の情報をどのように分けて管理するのが一般的か、および現在の利用方法についての不明点や疑問点などを、類似の案件をベースにベストプラクティスをご説明し、ご理解頂けました。
※当日の支援風景
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様には、今回支援した内容を元に再度ご自身でSalesforce組織のカスタマイズやデータ管理を行って頂き、再度不明点や疑問点があれば追加でご支援することになりました。
プロボノ支援を実施してみて
今回支援したフリー・ザ・チルドレン・ジャパン様のような非営利団体の場合、Salesforceのカスタマイズやデータの管理を行うシステム管理者を専担でアサインすることが難しいです。
そのため、せっかく1-1-1モデルを通じて利用を開始したSalesforceが十分に活用できていなかったり、活用したくても稼働が取りづらいという状況になっています。
今回は2時間程度の支援でしたが、私自身の知見も深めることができました。
今回の支援内容はユーザグループの分科会(NPO分科会)を通じて、他の団体様にも是非共有したいと思います。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様について
フリー・ザ・チルドレンは、1995年カナダにて当時12歳のクレイグ・キールバーガー少年によって設立された国際協力団体で、1997年から日本でも活動を開始しています。
2つのミッション(Freeを実現すること)を掲げて活動をしています。
ミッション1 貧困や児童労働から子どもをFree(解放)すること。
ミッション2 「子どもは無力だ」という考えから子どもをFree(解放)すること。
詳細は、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン様のWebサイトをご覧ください。
フリー・ザ・チルドレン・ジャパンの伴野様(左)、原元様(右)