第59回 TrailblazerDXで発表されたEinstein GPTについて
皆さま、こんにちは。
昨年の9月に3年ぶりに現地参加したSalesforce社の年次イベントDreamforce。
それから約半年が経ち、新型コロナウイルスが流行する前に「TrailheaDX」として開催されていたイベントである「TrailblazerDX」に参加してきましたので、そこで発表された新しいソリューションから「Einstein GPT」についての情報をお届けします。
Einstein GPTの発表
例年秋に開催されるDreamforceでは、Salesforce社が将来的に提供するソリューションのコンセプトを発表し、翌年の春に開催されるTrailblazerDXで製品化されたソリューションを実際に確認することができる流れとなっています。
今年も例に漏れず、昨年のDreamforceで発表されたSalesforce Genieが「Data Cloud」として製品化され、その内容についてのKeynoteセッションもありました。
しかし今年のTrailblazerDX開催前に新しいソリューションである「Einstein GPT」が発表され、今回のTrailblazerDXではEinstein GPTについて公開されていました。
Einstein GPTはSales、Serviceといった製品ごとにその特徴を出していましたので速報レベルでどのような機能が提供されているかについて記載します。
※ここからご紹介する機能はTrailblazerDXで確認したデモを元に記載しています。将来的にこの機能が提供されることを保証するものではありません。
【Einstein GPT for Sales】
Sales Cloudでは、例えば新しい取引先の情報について更新が必要な際、Einstein GPTは公開データとCRMに格納された情報をもとに会社概要についての更新を推奨します。
営業担当者はその内容について1クリックで取引先の情報に反映させることが可能となります。
また、公開情報をもとに取引先に関連する取引先責任者の情報を確認・作成したり、必要に応じて取引先責任者に連絡するためのメール草案についてもEinstein GPTが推奨してくれます。
【Einstein GPT for Service】
Service Cloudでは、Einstein GPTを活用することでオペレーターのお客様応対品質を向上させることが可能です。
例えばオペレーターがお客様とリアルタイムでチャットの応対をしている際に、Einstein GPTはお客様の質問に対する適切な回答をオペレーターに推奨します。
オペレーターはその内容をそのままお客様の回答として採用することもできますし、内容を修正してからお客様に返信することが可能です。
これまではオペレーターはお客様からの質問に対してナレッジを参照しながらお客様への回答を行っていましたが、それらをEinstein GPTが実行してくれるのでこれまで以上に迅速かつ正確なお客様応対を実現します。
また、お客様との応対終了後にはEinstein GPTが対応内容の要約を作成してくれますので、それを新しいナレッジとして登録することも可能となり、お客様応対全体の品質向上に役立ちます。
【Einstein GPT for Marketing】
Marketing CloudにおけるEinstein GPTは、例えば新しいキャンペーンのランディングページを自動的に作成したり、その中に記載するキャンペーン用のメッセージテンプレートを自動生成してくれます。
また、ランディングページ内に埋め込む画像やキャンペーン登録用のフォームについてもEinstein GPTが生成してくれますので、キャンペーン担当者の業務効率を飛躍的に向上させることが可能となります。
正式リリースが待ち遠しい
先述した通り、Einstein GPTについては今回のイベントで初めて発表されたできたてほやほやの新機能です。
日本でのリリース(日本語対応含む)についての情報は現時点でなく、またリリース時に提供される機能がどのようになっているか不透明なところはありますが、現地で実際に動くデモを見た感じでは、近い将来、私たちのSalesforceを活用した業務に大きな変化をもたらす可能性を感じました。
Einstein GPT以外にもData CloudやAutomationに関する新しい情報がいくつか発表されていましたので、それについては2023年4月中下旬に企画中の「TrailblazerDX Global Gathering」にて皆様に直接お届けできればと思います。
TrailblazerDX Global Gatheringの情報については私のTwitterで随時発信していきますので、随時ご確認頂ければと思います。
日本でまたお会いしましょう!