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新しい価値探しの時代を楽しんでみた

衰退する日本で、個人としての選択肢はなんだろう

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加藤さんのこちらの記事にとても刺激を受けました。

経産省の出しているレポート「日本の産業を巡る現状と課題」を話題にしています。
(このレポートについては、財部さんのブログへのコメントもかなりいろいろな意見があって面白いです)


僕も、これからの自分の進む方向を考える上で、とても興味のある内容です。
親しい友人などには、最近頻繁に議論をしてたりするのですが、ここでエントリとしてもまとめておきたいと思います。

■国としての選択肢を考える
これらの話題を議論するには、まず日本が今後、どういう方向に進むべきなのか、
それをまずはよく考える必要があると思います。
大きくは二つではないでしょうか。

 A:高度経済成長期、バブル景気などの時代のように、世界の中での存在感を取り戻す
 B:衰退国としての位置づけを受け入れる

A案の場合は、おそらくいろいろな努力が必要です。
政治も、教育も、各企業も、個人も、強烈な変革を強いられると思います。
いろいろな専門家が多くの意見を出されていますが、それらをざっと読むだけでも、この案が果たして可能なのか、非常に懐疑的ではあります。また、どの分野に注力するかも、重要です。全分野で、というのはさすがに無理だろうと思ってしまいますが…。

B案の場合は、それほど大変ではないでしょう。
ただ、希望が見えない社会というのは、非常に精神的に病みそうです。国全体が衰弱死をするようなものだと思います。。。
今の日本は、選択するつもりがなくとも、B案決定ですね。個人的には賛同できませんが。

■個人としての選択肢を考える
ただ、現状で、個人として取れる行動は、多くないと思ってます。
大まかな方向性としては、以下の3つになると思います。

 1:国外へ出る
 2:国内で、衰退を受け入れる
 3:国内で、踏ん張る

現状、3の案で頑張っている人も多そうです。
先日、たまたまソフトバンクの孫さんの講演をUSTREAMで見たのですが、こういうメッセージを発信して下さる経営者がいると、まだ踏ん張ろうという気持ちになれます。(2時間という長い番組ですが)

この講演には三木谷さんもゲストとして登場され、主張されているのですが、「社内で英語を標準語(のような位置づけ)にすることで、外に出ていける人を増やす」というような企業も増えそうです。
ただ、外に出ていけるようになった個人や、そのような個人の多いの企業は、果たして国内に残る選択をするのか、という疑問があります。
経営者として考えるなら、税率は各国の中で飛び抜けて高い、そして規制も多いフィールドで、本当に事業を継続する意義を見出せるのでしょうか。

なので、残念ながら個人としての現実的な選択肢は1案なのかな、と思うわけですが…。
結局、そうして出られる(逃げられる)個人は出て行ってしまって、余計に残された個人、国自体は身動きが取れなくなりますね。

サッカーの日本代表や野球のWBCに見習うならば、1案を選択した人(海外でのプレーヤー)と、3案を選択した人(国内プレーヤー)との連携が取れることが、ベターですね。


現実的かどうかはさておき、ジョーカーとしては、最初の日本の方向性を考える際に、C案として、国を変える(日本という国の解体)ということも場合によっては視野に入れる必要があるかもしれないですが。

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