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開けてしまったらあふれ出すテクノロジー。そこには希望が残っていた!

世の中ってむずかしい

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ひとが、
「お金をはらってもいい」
という思うことは時間とともに変化しますね。

ITエンジニアにとって、ITの作業をすることに対して「お金をはらってもいい」と思う人がいれば生きていくことができます。でも、その関係がくずれた瞬間にビジネスではなくなり、エンジニアは不安になります。

なにかビジネスが発生したときにITエンジニアにとってテクニカルな作業をすることが、エンジニアにとっての生業(なりわい)となります。それが生きる道です。

その関係が破綻したらどうなるでしょうか?

ITエンジニアに頼む仕事がなくなったとします。ITエンジニアに、テクニカルな作業を頼む理由がみつからない。あるいは、いろいろな理由でそのひとにテクニカルな仕事を頼めない、頼みにくい、頼む意味がない、理由がない。

製品サポートのエンジニアなら、製品が売れなければ仕事はないでしょう。製品を届けるエンジニアなら、製品を届ける必要がなくなれば仕事はないでしょう。

コストを下げる、ということは、「人の仕事を奪うこと」。それはよくわかっています。そして、多くの世界でITが、ひとの仕事を奪っていっています。道具、機械などを作る科学者、技術者の多くがそれを行っています。

私は技術者であり、科学者の一旦でもあります。
自分が一生懸命活動することで、だれかの仕事を奪うことも知っています。だけれど、それによって、世の中が効率的になることも知っています。

これが企業なら、そのITエンジニアにはしかたないので別の仕事を頼むでしょう。営業活動や事務活動。ITエンジニアにとって苦痛の日々が続くことになります。他の仕事をさせることが「生活のため」なのか、同じ仕事需要を作り出すことができるのか。

エンジニアが仕事を失いつつある瞬間に、その人が自分の生きる道を悩むようなら、それは組織の長であるマネージャーの責任だろう、と思います。それをうまく乗り切れないなら、組織の長など勤まりません。世界は変化するのです。そして、組織は、それに併せて変化すべきです。

組織を動かすことはとても難しいことだと思います。そして、その組織の中で「自分を持つ」ことの難しさも痛感します。

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