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Linux、Network、Securityを旗頭にしている技術者社長の日記

ディザスタリカバリのホワイトペーパーを出しました

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4月20日にIDC Japanはディザスタリカバリ対策への投資が増加基調になっているという調査結果を発表しました。震災後、私のところにもディザスタリカバリ対策の問い合わせが増えています。

そこで、オープンソースのLinux-HAクラスタスタックでどういったディザスタリカバリ対策が可能なのかを紹介する「Linux-HAによるディザスタリカバリの概要」というホワイトペーパーを作りました。

ディザスタリカバリは、災害でもデータを失わないようにするバックアップやレプリケーションなどのデータ保全というレベルと、データ保全をベースとして別サイトで短期にシステムを再開できる事業継続というレベルに分けて考えることができます。また、「いつまでのデータを再現すべきか」というリカバリポイント目標と、「被災後いつまでに業務を再開すべきか」というリカバリタイム目標を定めて方式を決定することが重要です。

DRBDなどのLinux-HAクラスタスタックは、ディザスタリカバリ・サイトへのリアルタイムのデータレプリケーションができることや、Windowsも含めた業務アプリケーションをディザスタリカバリ・サイトで継続できることなども、利用シーン別に図入りで紹介しました。

小俣さん(日本シー・エー・ディー)にも紹介していただきましたが、回線遅延シミュレータEthdelayを使ってWAN回線の遅延の効果を調べたグラフも入れさせていただきました。
Ethdelaygraph
これからの我が国では、地震などに対する災害対策と同時に、電力機器への対応も同時に考える必要があります。サーバやストレージの追加を最小に抑えていくことも重要だと思います。また、コストも抑える必要があるでしょうから、オープンソースベースの対策も検討する価値は高いのではないかと思います。

ディザスタリカバリ対策や事業継続計画(BCP)を検討しておられる方のお役に立てたら幸いです。

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