オルタナティブ・ブログ > オープンソースでいこう >

Linux、Network、Securityを旗頭にしている技術者社長の日記

どうして「迷惑メール」なの?

»

ここ数年スパム対策に関わっていて、いつも不思議に思っていることがあります。どなたか教えていただけませんか。

それは「迷惑メール」という用語のことです。なぜ「スパム」や「有害メール」でなくこの用語が使われることが多く、どちらかというと公的な文書ほど「迷惑メール」を使う方が多いようです。何か基準が違うのかもしれませんが、どうも「スパム」とほぼ同義なように思えてなりません。

日本語スパムがほとんどなかった頃、多くのスパムは英語、中国語、韓国語などで、「頼んでもいないのに送られてくる厄介で迷惑なメール」でした。その頃の表現なら、たしかに「迷惑メール」でよかったかもしれません。

しかし、フィッシング(詐欺)メールが出現したり、スパイウェアやボットなどの配布手段になったり、メールボックスを埋めつくすほど届いたり、すでに「迷惑」の段階を通りすぎています。

私の感覚では、「迷惑」だったら我慢してやりすごしておけばいい、というイメージがあります。電車の中でわめく人に対する対応みたいな感じですね。しかし電車の中でナイフを振り回されたらどうでしょう。今のスパムはそれに近いところまできているように思うのですが、少々おおげさに考えすぎなのでしょうか。

「迷惑」に上のような語感があるとしたら、そろそろ別の呼び方に切り替えてもいいんじゃないか、最近そう思っています。ストレートすぎますが、たとえば「有害メール」のような。

当然こういった議論はこれまでもあったんじゃないかと思うのですが、経緯などが見つかりません。どなたかご存知だったらぜひお教えください。

Comment(8)

コメント

スパムというのは、もとはといえば NetNews の迷惑な記事に対して使われた用語です。このあたりの話は、拙文 http://www.gcd.org/sengoku/docs/NikkeiLinux01-12.pdf でも解説しております。歴史上初めて大問題となったスパムも引用しておりますので、参考にしていただければ幸いです。
で、迷惑メールのことをスパムと呼ぶ人が現れてきたころ、私は「スパムってのは NetNews の記事についての用語であって、メールについてスパムと呼ぶのは誤用だ」という主張も込めて、「迷惑メール」と呼ぶようにしていました。
なので、私は「スパム」と呼ぶより「迷惑メール」と呼ぶほうが適切と思っております。
ちなみに、ご存知だとは思いますが、「頼んでもいないのに送られてくる厄介で迷惑なメール」は、UBE とか UCE とか呼ばれています。
「フィッシング(詐欺)メール」については、そのまま「詐欺メール」でいいのではないかと...
また、「メールボックスを埋めつくすほど届」くメールは、メール爆弾と呼ばれています。

久保

仙石さん、コメントありがとうございます。

たしかにNetNewsのスパムが端緒ですが、スパムメール、blogへのコメントスパムなど、「スパム」自体UBE、UCEの代わりにかなり定着していると思います。まあ私自身「スパム」を使っていますが(SpamAssassinという名前のソフトにも関わっているので:-))、日本語を使った適切な呼び方を使うことについては、その方が望ましいと思っています。

「迷惑」という語感が気になっているわけなんですが、このことについて仙石様はじめ皆様はどう感じておられるのでしょうか。我慢してやりすごせばいい、というニュアンスではなく、極力工夫して積極的に排除すべき対象、ということを強く主張すべきだと思うので、見直すべき時期なんじゃないかということなんです。

もちろんISP/ASPではOP25Bその他の対策を始めようとしているし、スパム対策ツールも普及しつつあるし、現実にそのような対策が始まっているのは事実ですし、こだわりすぎかなと思わなくはないのですけど。

「迷惑」という語感について書くのを忘れていました(_O_)。つい、技術的な話に偏って書いてしまいました。
長くなりそうだったので、私の日記ページからトラックバックを打たせていただきます。

nomuran

1年前のTim B. Leeの講演のタイトルにも使われた、"Malware" (malicious;悪意ウェア)に相当する日本語を作りたいですね。

久保

用語ってマーケティングだと思うんですよね。「フリーソフトウェア」と「オープンソースソフトウェア」も、その精神においてはほとんど同じですが、「オープンソース」が提唱されて普及が加速したと思います。

仙石様のブログ http://sengoku.blog.klab.org/archives/50249457.html も拝見しました。「有害」はたしかに仙石様が言われるような問題もはらんでいると思います。でも、「迷惑」よりもふさわしい別のことばを見出すことができたら、対策もさらに進むんじゃないかと思います。

spamの語源を調べたことがあったので、ご紹介します。
http://blog.goo.ne.jp/harukiya_inc/d/20060110

とあるレストランで夫婦が食事をしようとするが、メニューには SPAM が入ったものしかない。ウエイトレスと SPAM のメニューにつ いて口論していると、後ろにいたバイキングたちが「SPAM、SPAM…」 と歌を歌い出し、それにかき消されて会話が続けられなくなってしま う。
というもので、ここから、同じことを何度も何度も繰り返されること、そしてそれによって本来の会話や議論を妨げるような迷惑行為を spam と呼ぶようになった、とされています。
とされています。本当かどうかは分かりませんが...

久保

Kawakami様

コメントありがとうございます。「スパム」の語源はおぼろげに知っていましたが、具体的にはこういう逸話があったと言われているのですね。

あ、Kawakami様は大文字と小文字をちゃんと区別しておられますが、SPAMは缶詰の商標であって、ニュース、メール、ブログなどへのスパムは小文字のspamを使うべきだと言われています。念のため。

nomuran

USでよく聴いた話は、あの肉の缶詰SPAMの中身の塊を
扇風機に投げつけると、びちっ、と四方八方に飛び散る
だろう、、というイメージから、迷惑なコンテンツを
発散する行為をspamと呼ぶようになった、ということ
ですが、これ自体、都市伝説の嘘かも、ということでした。

コメントを投稿する