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いや、やっぱり聞いていただけなくても結構なんですがとりあえず垂れ流させてください

広報担当者に物申す!というか、お願いします

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 さて、オープンソースマガジンの編集も佳境に入ってきたわけですが[注1]、この時期のお仕事といえば新製品紹介コーナー「New Products」の執筆。「New Products」の記事はすべて編集部(というか、俺)が書いているわけですが、これ、予想外に激しいお仕事なのです。

[注1]オープンソースマガジンの編集も佳境に入ってきたわけですが
しばらく何も書いていなかったくせにいまさらかよ、という話もありますが気にしないでくださいませ。ちなみに先月は何をしていたかというと「計る測る量るスペック調査隊」の実験と記事を全部自前で書いたのが激しく大変だった記憶が。あとプレスリリース関連の処理。今月は来月発売予定のムック「インストール本 Fedora Core 5」の情報収集と記事書きが大変だったような。入社(というか配属)前に、『編集は書くことが仕事ではないのでそんなに記事は書かない』と聞いたのが嘘のようだ。

 この「New Products」は書くことがはっきりしているため、基本的なワークフローは固まっています。

[1]メーカーさんが送ってきてくれるプレスリリースを整理する
[2]雑誌の方向性に合致したプレスリリースを誌面の幅に応じて選択
[3]記事の材料(写真やスクリーンショット、スペック表など)を収集
[4]記事を書く
[5]レイアウトしてもらって内容確認

 ということで、この手順にしたがって行けばこれであなたも新製品紹介記事が書けます……とは行かないのが現実の厳しいところ。なんたって、[4]の「記事を書く」までが難問なんですから。

 まず、[1]のプレスリリース整理。編集部のプレスリリース受付メールアドレスには毎日スパムを含めて100通以上のメールが来ます。そして、そのうち9割がスパム。現在プレスリリース受付アドレスに届いたメールの受信には、Thunderbird[注2]というソフトを使っているのですが、そのスパムフィルターをつかっても完全にはスパムとハム(スパムでないメールをこう呼ぶ)の分離はできません。ということで、結局はスパムフィルタリングの結果を見ながら手動フィルタリングを実行する羽目に。

[注2]Thunderbird
オープンソースのメールクライアント。WindowsでもMacでもLinuxでもUNIXでも利用できるので俺のような複数のOSを同時に使っている環境では便利。ただ、Netscapeのメール機能だけを抜き出して強化したという由来ゆえひたすら重い。iMac(PowerPC G5/2GHz)でも重い(扱っているメール量が多すぎというのもあるだろうが)。つぅか、Thunderbirdのスパムフィルターは多言語環境にはいまいち弱いのか、タイトルが化けているもの、本文が中国語のものなど、明らかにスパムなものでも検知率が悪い。一方、メインで使っているMac OS X (10.4)のMail.app(標準メールソフト)はいまのところかなり精度良くスパム検知ができているので、乗り換えを検討中。いまホームページを見たら「迷惑メールにお別れを」とか書いてあったけどぜんぜんお別れできてないぞヲイ。 http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/

 とりあえず、まずタイトルが文字化けしてるもの、タイトルがないものは速攻で「Spam」フォルダ行き[注3]。いかがわしいタイトル、意味不明なタイトル[注4]も「Spam」行き。この過程を過ぎると大体残ったメールは20〜30通程度。まあここまでくればあとは簡単ですね。内容を見て、関係あるものだけを「New Products」フォルダに突込む。暇があるときはオープンソースマガジンWebサイトにもアップ。

[注3]速攻で「Spam」フォルダ行き
ちなみに、Spamフォルダは1000通スパムが溜まったら新しいフォルダを作るようにしている。つまり、過去のスパムもすべて保存しているわけだが、だいたい1ヶ月に2つのペースで新しい「Spam」フォルダが作られている感じだ。本当にSpam処理はアホ臭い。だいたい、なんでその半分が中国語なんだ。そんなん送られても読めんわ!
[注4]意味不明なタイトル
だいたい、意味不明なタイトルのメールは出会い系サイトの勧誘メールだ。「至急連絡おねがいします」とか、「先日の件」とかもこれに分類される。ただ、結構微妙なものもあるのでそれは開いて確認。ちなみに、最近で一番謎だったメールは、「早く帰ってきて!」というメール。内容は「ゴキブリがでたから早く帰ってきて!」というようなもので、出会い系のサイトかと思ったがとくにURLもアドレスも何も書いていない。まったく意味不明でむしろ笑えた。

 あ、意外に知られていないようですが、オープンソースマガジンWebサイトではニュースリリースベースの新製品紹介ページがありまして、こちらは適宜更新されてます。本誌に掲載されていないものも紹介されてますんで(ただしプレスリリースベースなので結構書式はばらばらですが)、IT系新製品マニアの方には面白いかもしれません。
http://www.osmag.jp/release/

 ということで、とりあえずリリースを送るときはタイトルに気を付けて、というのがここまでのお話。まぁ、いまどきうさん臭いタイトルを付けてメールを送る人は居ないですよね。長くなってしまいそうなので次回に続く[注5]。

[注5]次回に続く
今まで「次回に続く」と書いて続いたためしはないが、リリース関連の恨み(逆恨み?)は深いので絶対この話は続きます。
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