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グダグタのマーケティングにならない為にやるべき事、英語や喋りなど必要なスキルを考える

リードはホットとコールドで判断しない

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私も以前は、セミナーや展示会、テレマーケティングなどのリードジェネレーションを実施し次のようなステップを踏んでいました。

   1. 買う気がありそうな見込み客をホットリードとして営業に渡す
   2. ホットリード数をマーケティング成果として報告
   3. 営業からクローズの報告があれば、営業の報告にマーケティングによる見込み発見であることを書いてもらう

前職の大手有名ソフトベンダーではうまくいったこれらのアプローチが、フォーティネットでは全然うまくいきません。
同じコストをかけるならと大企業をターゲットにリードジェネレーションを行ったのですが、ホットが少ないのです。
な ぜなら、私が入社した2005年当時には大企業で統合型のセキュリティ製品であるUTMの認知度が低く、購入を検討している見込み客なんてほとんどいな かったのです。
私の知っているアプローチは、既に有名であり市場が活性化していて見込み客がゴロゴロいるエリアでしか通用しないアプローチだったのです。

広告の限界
では、リードジェネレーションをやめて、市場を温める為に広告にフォーカスするか?
広告でそこまで出来るほど広告の力を過信できませんし、そもそも大量広告を打てる予算なんてありません。
でも営業はホットなリードを求めている。
明日の飯の種を求めるハンターのような狩猟型の営業にコールドからホットに温める時間も忍耐もありません。

狩猟型から農耕型へ
そこでホットを探す、狩猟型のマーケティングを方向転換し、農耕型のマーケティングに変えてみました。
コー ルドでも、ターゲット層のリードなのでマーケティングから積極的にコミュニケーションをとり、コールドをウォームに、そしていずれはホットになるように、 というアクションに変えていきました。コールド、ウォーム、ホットではなく、「クロース(近い)とファー(遠い)」と考えるようにしました。

クロースリードは未来のホットリード
たとえば、私はiPodのヘビーユーザーです、メールニュースも受信しています。今アップル製品を買う予定はありませんので、そういう意味で私はアップルのコールドリードです。
でも私はアップルのメールニュースが届けば必ず開きます。
アップルは私にコミュニケートしていて、私はそれを読んでいるのです。
私は、コールドリードに過ぎませんが、私はアップルからクロースリードなのです。
一方、他にもいろいろなベンダーからメールニュースを受信していますが、メーラーのDMフォルダに直行させて開かないものもあります。
そういうベンダーにとって私はコールドであり、ファーリードです。ベンダーは私をホットリードにする手段を持っていません。
もしアップルから魅力的な新製品の案内や期間限定キャンペーンの案内がくれば、私は瞬時にホットリードになる可能性を持っています。
クロースリードを増やすということは、すぐにホットになる可能性を秘めたリードを増やすことなのです。

リードを使わないのは捨てているのと同じ
リードジェネレーションで20%のホットリードを画策できたとしても80%はコールドです。
80%のコールドをHDDの肥やしにしているだけでは、捨てているのと同じです。
コールドでも、積極的にコミュニケートして、クロースにすればセカンドチャンスはいくらでもあるのです。

では、次回は効果的なコミュニケートの仕方をお話したいと思います。

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