ソフトウェア・ダウンロードで.....えっ!
昨日、ヤフーニュースで「Vectorで公開中の807タイトルがウィルス感染、7,873回ダウンロード」という衝撃的なニュースが走ったのをご存じでしょうか?そして「ベクターは、27日13時30分以降、Vectorのダウンロードサービスを一時停止していた。」という。
かつては、ソフトウェアメーカーがWebからダウンロードで製品を販売しようとすると、販売代理店などから大きな圧力がかかった時代がありました。ブロードバンドが普及したことや「商品過多」で競争が激化したことなどがあって、ソフトウェアメーカーも様々な販売方式を検討せざるを得なくなっているのが現状です。「商品過多」時代の生存競争とでも言えばよいのでしょうか。先日、インターチャネル・ホロンの方とお話していると、「量販店でもその影響が出てくるようになり、確実に売れるソフトウェアでない限り在庫リスクや棚スペースの維持に懸念を抱いている」とおっしゃっていました。
また、ソフトウェア特にPCソフトウェアに相当する製品は、ここ数年価格が下落しています。上記の「商品過多」時代の生存競争という要素以外にも、ソースネクストの販売政策なども影響しているのでしょう。また、PC自体の低価格化もその一要素だと考えられますよね。これからソフトウェアメーカーも本当に苦心しなければ生き残れない時代がきています。
ぼくも社内で、「企業ユーザー以外に、お金を払ってPCソフトウェアを購入している人ってどんな人なのかなぁ?」とときどき討論をしています。インターネットでPCソフトウェアを購入した経験のある人は、白書の統計でみれば2000万人以上もいるらしいのです。社内の幾人かの経験では、「ヘビー(熟練)ユーザーになれば、フリーウェアですませてしまうことも多いよね」なんて意見も出ました。要するに、よほど「欲しい」と思う機能をそなえたソフトウェアでない限り、ヘビーユーザーはフリーウェアで代用してしまうらしいのですね。
しかし、ちょっと待てよ?今回のウィルス騒ぎはフリーウェアやシェアウェアのダウンロードにまつわる話ですよね。もちろん全てのフリーウェアやシェアウェアが該当する訳じゃないのだけれど、それらのライセンサーがそこまで手間暇、コストをかけずにライセンス提供している場合も考えられますよね。そのリスクは誰が負うのかなぁ?しっかりしたソフトウェアメーカーであればその対策はしているはずだし、例えばマイクロソフトの製品を公式サイトからダウンロードしてウィルスが発見されたなんて話になったら、とんでもない打撃をマイクロソフトはうけますよね。とすれば、ソフトウェアメーカーの製品を買うと言うことは、安全性も同時に買っているとも考えられますね。もちろん、ダウンロードサービス提供者も細心の注意を払うことは、それをビジネスとしている以上当然のことだけれども。うぅん、考えさせられますね。
きっと、ユーザーをもっともっと意識をした物づくりと利便性を考えたソフトウェアの提供方法が求められているのでしょうね。